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自分の毒気をクッキーで抜く

私の心の毒気が奥の方でグルグルする。

これをどうにかして外に出したい。
運動後に得られる爽快感や達成感ではどうにもならない。
毒気は毒気と同等かそれ以上のもので表現しないと空にならない。

そこで海外で見るような毒々しいクッキーを作ろうとクッキー作りに取り掛かった。

だけどどうだろうか…。
生地に食紅を混ぜるのもなかなかに上手くいかない。あの鮮やかな発色はどうやって出すのだろう。
いくら混ぜても色が濃く出ない。
目の前のクッキー生地は、カラフルな石ころのような色だ。

おまけに生地もかたい。
巻き寿司のように作ろうとしたが、生地がボロボロと剥がれ落ちる。
剥がれ落ちてはくっつける。これを何度も繰り返してやっと巻けた。

いらない余った生地は、捏ねて菊型と丸型の型で抜いた。

この中で一番マシになるのはハートだろうと予想したけど、焼き上がりは、何故かヨボヨボと独特の皺が寄っている。

あれ、私クッキーくらい作れなかったっけ?今までクッキーなんて何回も作ったことあるのに何でこんな失敗したんだろう。

…考えに考えた結果分かったことは、毒気を本気で抜こうとする熱量がそんなになかったということ。
だから不細工なクッキーになってしまった。

私がクッキーを毒々しく作れるようになった時、はじめて毒気が抜けるんだと思う。

当分の間、毒気とはまだまだ付き合いが長くなりそうです。

#クッキー #毒毒 #カラフル #毒気

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