カッチリ丸

アートや写真の鑑賞が趣味です。 展覧会や作品から感じたアートのエッセンスや思ったことに…

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アートや写真の鑑賞が趣味です。 展覧会や作品から感じたアートのエッセンスや思ったことについて、記録として投稿していきたいと思います。

最近の記事

”現代アートのエッセンス”「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」展を見て

 先日、六本木ヒルズの森美術館で開催されている「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」という展覧会を見に行ってきました。  タイトルの通り、”地球とそこに生きる人間の関係性”について表現された現代アートの展覧会となっていると感じました。  展覧会は以下の4章構成となっていましたので、各章ごとに印象に残った作品と感想を書きたいと思います。   第1章 全ては繋がっている   第2章 土に還る   第3章 大いなる加速   第4章 未来は私たちの中にある 第1章 全

    • 広島と関わる写真~広島訪問を控えて~

       年が明けてから仕事のほうが落ち着かず、なかなか投稿できずにいましたが、もうすぐ「広島に出張へ行く」ということで広島にまつわる写真を考えてみようと思いました。なお、今回は中身を読むということの無い、自分にとっての備忘録的な内容です… 川田喜久治、石内都、土門拳、藤岡亜弥  まず広島というと、被爆地というテーマからは切り離せないものだと思います。そこで思い浮かんだのが、川田喜久治さんと石内都さんでした。  川田喜久治さんは『地図』(1965)で原爆ドームのシミなどを撮影し、

      • 写真でワンシーンを表現するには:木村伊兵衛の秋田

         写真の世界でレジェンドというような人の写真集を読もうということで、この前の土門拳さんに続き、木村伊兵衛さんの写真をまとめた『木村伊兵衛の秋田』を読んでみました。 1.写真集の構成 『木村伊兵衛の秋田』では、秋田の農村地帯の暮らしが写されていました。  本の構成としては、田植えの時期から始まり、稲が育ち、稲を刈り取り、北国の厳しい冬が訪れるという流れになっていて、まさに稲(米)と密接に関わる秋田ならではの1年の暮らしぶりを感じました。 2.写真の表現:土門拳との違い(1)

        • キュビスム展に行ってきました:同時主義とは

          ①キュビスム展の概要  2024年1月28日(日)まで国立西洋美術館で開催されている、 「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 美の革命」に行ってきました。  この展覧会では、キュビスムの発生に影響を与えたセザンヌから始まり、ブラック、ピカソ、ドローネー、デュシャン兄弟、シャガール、ブランクーシなどの作品が展示されていました。  キュビスムの巨匠であるブラック、ピカソの作品はどれも印象的なものが並んでいました。 ②気になったこと:同時主義(シミュルタネイスム)に

        ”現代アートのエッセンス”「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」展を見て

          写真を組むということ:土門拳

          写真の世界でレジェンドと言われるような人たちの写真集を読もうと思い、土門拳さんの『筑豊のこどもたち』を読んでみました。 この写真集で印象に残ったのは、ボタ拾いのパートでした。 かつて炭鉱業で栄えた筑豊の人々にとって、ボタ(ボタ山)というのは、身近な存在だったのだと思います。 炭鉱業の衰退と共に貧しくなる中で、ボタ山から使えそうな石炭を拾ってくるという行為は、生活に深く関わる部分なのだろうと感じました。 土門さんは、以下の7枚でボタ拾いを表現していました。 ①一人の幼い男の

          写真を組むということ:土門拳

          即興 そして、見る前に跳べ

          東京都写真美術館へ、2つの展覧会を見に行ってきました。 ①即興 ホンマタカシ ②見る前に跳べ(日本の新進作家vol.20) ①即興 ホンマタカシ  今回は「THE NARCISSISTIC CITY」を中心としたホンマタカシさんの展覧会とのことです。  このシリーズは、ナルシスティックとあるとおり、自己陶酔のイメージを持っているとのことですが、その部分をなかなか読み取ることができませんでした。  カメラオブスクラ(ピンホールカメラ)の手法を使い、都市の一室から都市を写すこ

          即興 そして、見る前に跳べ

          村上隆が評価される理由~元ネタの遡り~

          最近、村上隆さんの『芸術闘争論』を読んでいます。 その中で改めて、村上さんの作品が評価される視点を学びました。 作品に対する背景や文脈を何も知らない人からすると、村上さんの作品は単なるポップな絵、イラスト、マンガ、アニメにしか見えないと思います。 私も現代アートの文脈の大枠くらいは知っているつもりで、その上で、村上さんの作品は、以下の要素を持っているため世界で評価されていると思っていました。 ①デュシャンの頃から存在する”キッチュ”な題材という要素 ②キッチュなものの中で

          村上隆が評価される理由~元ネタの遡り~

          興味のあることについて:アート・写真

          高校生の頃にアートに興味を持ち、それ以来美術館に行くことが趣味になっています。 最初は印象派やルネサンスの絵画に興味を持ちましたが、様々な展覧会に行ったり、大学生の頃の授業でアートに触れたりする中で、幅広いアートに興味を持つようになりました。 最近は現代アートや、写真への興味がより強くなっています。 アートや写真について、感じたエッセンスを記録として投稿していきたいと思います。

          興味のあることについて:アート・写真