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本のポテンシャルとは

2022.04.30(土)晴れ

大型連休の初日から、366回目の大掃除を始めた。何度掃除しても、本を捨てることに抵抗を感じてしまう。そのために、大掃除の都度、部屋の片隅に積み上げていた本を、また発見してしまう。

今回の大掃除は「少しでもいいから、見なかったもの、使わなかったものは捨てよう」という気持ちが強く、紙ゴミ1枚でも捨てたら「少しでも捨てられた自分、よくやった」と、自分を褒めた。誰も褒めてくれないので。
そういう気持ちの盛り上がりがあったので、毎回崩しては積み上げてた本も「捨てるか」と紐をかけそうになったのだけど、大型書店で本の買取をしていると思い出した。どうせ捨てるなら、買取をお願いしてみようか、二足三文だとは思うけど。紙袋に11冊ほど新書やビジネス本を詰めた。

本のカバーを外して、パラパラと往復めくり、汚れやマーカーを確認したら、バーコードを読み込む。うっかりマーカーをつけていたものが1冊紛れ込み、書店で捨てるかお持ち帰りかと訊かれ、ついつい「持ち帰ります」と言ってしまった。一体掃除とは・・・。で、8冊で120円也。そういえば明細もくれなかった。

この8冊、少なくとも購入時は1冊600円はしていて、合計で5,000円は支払った。そう考えると、中古時に価値がこれほど下がる「物」だとは・・・「本」って、終わってる・・・と思った。でも、なんかモヤモヤする。本当にそうなのか?と思い直した。

本を買った時、自分は何を求めていただろうか。ビジネス書であれば、仕事のパフォーマンスを上げるために、足りないものを伸ばすために買ったのだろう。小説であれば、想像する楽しさを欲していたはずだ。
例えば、月給手取り20万(1日7時間45分 週5日勤務)の1時間あたりの時給は1,200円としよう。その人が600円の本を読み、5時間の読書で心が満たされたならば、6,000円の価値を生み出しているとしてもいい。ビジネス書を読んで仕事の処理が早くなったとか、思考がクリアになったとか、もっと付加価値の高い仕事ができるようになった、のであれば結果的に時給が上がり、価値が比例して上がることになる。

そう考えると、本は、読んだ人のアウトプット次第で、ハイリターン。付加価値が爆上がりしていく「物」なんだ、と腑に落ちた。
8冊で手にした120円。本は買えないが、ボールペンを買って「書く」か。本はやっぱり「終わっていない」物なのだ、と思った。

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