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【MD】玉無し代行(2022/09/08)

※注意(2022/09/19追記)

マスターデュエルでもついにハリファイバーがご逝去なさったため、このデッキは22年9月末までの命です。
今から作る方はご注意下さい。

デッキレシピ

前置き

この記事はマスターデュエル(22年9月環境)を前提に書いております。

【玉無し代行】自体はもともとある型で、従来の【代行者】から「神聖なる球体」「創造の代行者 ヴィーナス」の2種、その他多数の素引きで弱い札を切り詰めた構築です。
マスターデュエル環境でも一定の方が使用しており、安定してモンスターを2体以上供給できる点から「アナコンダ」からの「デスフェニ」や、「代行者の近衛 ムーン」で「ロードパーシアス」へ向かい「失われた聖域」を構えるといった、シンプルな展開でリソースを残しながら戦うデッキです。
本構築はそれにハリラドンギミックを搭載したものになります。
良かったら最後まで見ていって頂けると幸いです。

構築

ハリラドン軸に

もともと使っていた【玉なし】はデスフェニパーツを採用していました。
此度の制限改訂で手持ちデッキを一通り調整していた際、ダメなら解体するつもりで、思い切って型を変えることにしました。

さて、1枚でハリにつながるカードが「宣告者の神巫」「神秘の代行者アース」「天空の聖水」の合計9枚あることを活かしたかったので、今回規制を免れたハリラドン展開がまず選択肢に浮上します。

せっかくの【玉なし】なのに

「せっかく玉ヴィーナス抜いてゴミを減らそうとしてるのに
ハリラドンでゴミ入れるの本末転倒なんじゃ……」

と思われるかもしれませんが【玉有り】は抑え目でも
球体、ブーテン、異次元の精霊、イーバ、天空の聖域、ヒエラルキア。
「引くと殆どの場合実質手札-1」というゴミが合計8枚入ります。

また【玉有り】はハリファイバーを出すだけでは展開が伸びません。
本筋の玉展開に入るには「ヴィーナス」か「マスターフレア」を成立させる必要があり、純粋な1枚初動札は「宣告者の神巫」「創造の代行者ヴィーナス」のみとなります。

ここでハリラドンに必要なパーツを見てみると、オライオン、ネメシスコリドー等は、初動にこそなりにくいですが、引けば追加展開にはなります。
まったくのゴミというのはジェットぐらいで、ジェットも一応SSモンスターと合わせれば初動になれます。
先程列挙した【玉有り】の採用札とは別物という事が分かって頂けると思います。

そして、これらの札をきっちり還元出来る展開を目指すことで、素引きのストレスを限りなくゼロに近づけていくことを目標の一つに定めました。

現在のハリラドン

ボウテンコウ等の各テーマ固有の動きをしない、プレーンなハリラドン展開といえば少し前まではサベージ+アーデクあたりでした。
代行者の場合は展開途中にシンクロチューナー「冥府の執行者 プルート」を挟んで「天空の聖域」をサーチ出来たので、ジェットの手札コストを工面できるのが便利でした。

さて、今のハリラドンは「ルイ・キューピット」の実装で少し展開が伸び
ライブラ+サベージ+超雷龍+2ドロー(手札コスト1枚) となりました。
妨害の質こそ変化していますが、この展開では2枚ドロー(1捨て)の手札増強が行えているので、旧展開よりも立て直しがしやすくなっていますね。
でも……

正直物足りないですよね!

不安定な超雷龍を含めても2妨害は頼りなく、道中でマジェスティにも触れていないし、不確定2ドローでは後続の確保は厳しいです。
しかも今後ラー玉のような捲り札が増える事が予想される中で、緩い妨害で後続も残らないのは痛い。

やはり狙うべきは一体で2妨害を構えながら、モンス除去で飛ばない後続(失われた聖域)を用意出来る「マスターフレア・ヒュペリオン」。
幸い既存のルートにプラスで★2チューナーを1体出せばレベルが整い、ライブラのドロー数も増加します。

しかしマスターフレアには非チューナーに天使族の素材指定があり、基本的にはヒエラルキアかマジェスティ絡みでしか場に出ることはありません。
サベージの代わりに経由するだけでアドの取れる★8を挟もうにも、カオスルーラーなどは候補から外れました。
しかも★8かつ天使のシンクロはカオスゴッデスだのパーシアスだの、キツい縛りがついているやつばかりです。
これはもうまともな選択肢は……

いたなこんなやつ

シンクロ ★8/光/天使/ATK2800/DEF2300
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ゼラの天使」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの攻撃力は除外されている 相手のカードの数×100アップする。
(2):このカードが除外された場合、 次のターンのスタンバイフェイズに発動する。 除外されているこのカードを特殊召喚する。

縛りがなく、経由するだけでアドが取れる★8天使族シンクロ。
前置きが長くなりましたがこの「ゼラの天使」が本構築の主役です。

ゼラの天使は、除外されると次のスタンバイに特殊召喚されます。
これは「失われた聖域」や「マスターフレア」他、多くの代行者カードの効果発動にかかる「墓地から天使族を除外する」コストをアドバンテージに変換してしまいます。
しかも代行者での★8モンスターはかなり偉く、★2チューナーを添えるだけで展開の最初にバロネスを狙いに行けます。
攻撃力アップも、簡単に3000を超えるので長期戦では頼りになる打点です。

これにより、先の展開で残せる後続リソースが
・「天空の聖水」or「天空の歌声」(失われた聖域からセット)
・★8モンスター
・3枚ドロー(2枚コスト)

となり、かなり信頼性が増しました。
もちろんドロー加速で誘発の引き込みが狙えますし、捲られた場合もボードの立て直しがとても容易になります。

ではここから展開例です。

展開

①ハリ始動

ハリファイバー+ジェット>ラドンss
ラドン効果(トークンリリース)でオライオンss
トークン+オライオン>ライブラリアン
オライオン効果トークン生成
手札一枚捨ててジェット蘇生
トークン+ジェット>ルイキューピット(ライブラ1ドロー)
ルイキューピットのレベルを5に
トークン+キューピット>サベージ(ライブラ1ドロー)
ネメシスコリドーサーチ>超雷龍
ライブラ+サベージ+超雷龍+2ドロー(手札コスト1枚)

②ハリ始動+手札オライオン等

ハリファイバー+ジェット>ラドンss
ラドン効果(トークンリリース)でオライオンss
トークン+オライオン>ライブラリアン
オライオン効果トークン生成
手札一枚捨ててジェット蘇生
トークン+ジェット>ルイキューピット(ライブラ1ドロー)
ルイキューピットのレベルを5に
トークン+キューピット>ゼラ天(ライブラ1ドロー)
ネメシスコリドーサーチ>超雷龍
墓地オライオン効果>手札オライオン召喚
ゼラ天+オライオン>マスターフレア・ヒュペリオン(ライブラ1ドロー)
マスターフレア効果でロードパーシアスをコピー
手札1枚捨てて失われた聖域サーチ
ライブラ+マスターフレア+超雷龍+失われた聖域+墓地ゼラ天+3ドロー(手札コスト2枚)

ライブラのドローによって途中から合流も狙えます

③ハリ始動(宣告者の神巫初動)

神巫ns>ヒエラルキア落とし
神巫リリース>ヒエラルキアss
神巫効果>アースss
アース+ヒエラルキア>ハリファイバー
ハリファイバー+ジェット>ラドンss
ラドン効果(トークンリリース)でオライオンss
トークン+オライオン>ライブラリアン
オライオン効果トークン生成
手札一枚捨ててジェット蘇生
トークン+ジェット>ルイキューピット(ライブラ1ドロー)
ルイキューピットのレベルを5に
トークン+キューピット>ゼラ天(ライブラ1ドロー)
キューピット>ネプチューンサーチ>アース蘇生
ゼラ天+アース>マスターフレア・ヒュペリオン(ライブラ1ドロー)
マスターフレア効果でロードパーシアスをコピー
手札1枚捨てて失われた聖域サーチ
ライブラ+マスターフレア+失われた聖域+墓地ゼラ天+3ドロー(手札コスト2枚)

基本は②と同じ動きをしますが
神巫のリリース時効果でアースを特殊召喚してハリファイバーに繋ぐ。
こうすることでルイキューピットでサーチするカードをネメシスコリドーではなくネプチューン(こちらもDEF600)にして、アースを蘇生してマスターフレアを作れます。
ネプチューンを使っていない状態でアースに触れている事が条件のため、アースにうらら/泡影などを貰って他の札で貫通した場合にもこのルートを取れます。

④天使2体(代行者含む)+手札1枚

天使2体でリンク>代行者の近衛 ムーンSS
ムーン効果>マジェスティ・ヒュペリオンを墓地へ
ムーン+マジェスティ>ロードパーシアス
ロードパーシアスの効果で手札1枚捨てて、失われた聖域サーチ
ロードパーシアス+失われた聖域+墓地マジェスティ(手札コスト1枚)

最低限の妨害と後続の確保をこなせる動き。
キャロベイン+ネプチューンみたいなハンドの時や、ハリラドン使用済みでシンクロのレベルも合わせられないといった場面で狙います。
失われた聖域からセットする「天空」魔法と、墓地にマジェスティヒュペリオン、コスト用の代行者ムーンを揃えられます。

採用カード

基本的な効果や特筆事項の無いカードは省略します

メインデッキ

増G:ふわん減少で評価↑ キャロベインとくっつかないので2枚
うさぎ:グリフォンライダーを上から踏める、緊テレ用チューナー
ジェット:あまり素引きしたくない枠
オライオン:素引き歓迎枠 ③の効果でラドン展開が伸びる
アース:1枚初動
神巫:1枚初動 単独でマスターフレアまで行けるすごいやつ
ネプチューン:アース蘇生用 条件でマスターフレアも蘇生できる
コリドー:ルイキューピットに選択肢があるので素引き歓迎枠
キャロベイン:SS天使枠
マスターヒュペリオン:場の妨害を踏み抜くのに
マジェスティヒュペリオン:★8確保と相手の墓地荒らし
ヒエラルキア:あまり素引きしたくない 一応ヴェーラー抱擁避けられる

羽根:勅命禁止抹殺制限で通りやすくなった
簡易融合:オールヴェイン専用 枠に余裕があれば簡素も入れたい
天空の聖水:アース持ってこれる初動 ヒュペリオンも普通にサーチ出来る
墓地効果は使用者でも忘れる
天空の歌声:素引き弱め 最上級2体分のバリューがある
ライトステージ:バックを踏みつつキャロベインを確保 緩和が待たれる
緊テレ:うさぎを出してハリに繋げたり、仕事を終えたライブラとくっつけて★8追加したり
抹殺:一枚になっても構築歪まない程度に使いたい
失われた聖域:初動(後続)確保と無限無限泡影 宇宙最強永続罠

エクストラデッキ

マスターフレア・ヒュペリオン
相手の効果発動にチェーンしてフィールドのカードを除外出来る効果。
強く使えない場面もそこまでなく、永続も適用前に割れる。
「代行者」または「天空の聖域」関連モンスターの効果を模倣できる効果は初動ならロードパーシアス、返しならマスターヒュペリオン、墓地送り目的でマジェスティも視野と用途が多い。

ゼラの天使:無限のリソースを与えてくれる。
★10シンクロを狙ってもいいし、そのまま殴っても強い。
サベージ:他に行けるルートがない時と、上振れ展開用。
相剣大公承影:失われた聖域などの除外に反応するので取り回しが良い
ルイキューピット:中継地点。代行ではネプもサーチ範囲でとても良い
ライブラリアン:ドロー加速で誘発や追加展開を引き込む。途中から上振れ展開に合流も出来るので柔軟に。
シンクロデッキ相手にはピンポイントメタにも。

オールヴェイン:簡易融合用 天使★2チューナーの恵まれたステータス。
超雷龍:一部デッキには強烈に刺さるし、大体のデッキの展開はサーチ無しだと動きが伸びづらい。それでも博打要素の強い妨害には代わりないので、破壊耐性消費後などはシンクロ素材にしてしまってもいい。
アルミラージ:基本的にアース変換用だが、後手捲りでたまに効果も使う

不採用カード

朱光の宣告者:貫通札として使うには手札コストが重く、防御札としてはイーバを組み込まないと自由に持って来られないのが不便なため。
プルート、天空の聖域:★5シンクロではライブラを出す事と、ハリファイバーからプルートを出して妨害に出来るかどうかも初動と相手次第なため。

おわりに

最後にこのデッキの強みと弱みを書いて締めさせて頂きます。

まず強みとしては、モンスター/罠/誘発に妨害の種類が散らせる事です。
環境上位の【天威勇者】の妨害が盤面のモンスターに集中していることで、現環境はモンスターの対策が厚くなっており、ラー玉や一滴などの捲り札が少し増えています。
これらを通されても「失われた聖域」と「ライブラで引き込んだ誘発」がまだ残されているので、相手のワンキルや制圧を妨害できます。
モンスターを全て除去されても再展開できるリソースを残せる事もまた強みです。

弱みは誘発受けの悪さです。
ハリラドン展開なので、当然手札誘発を喰らいやすいです。
手札誘発の種類を散らしている人だと1ターンに複数枚飛んでくる事もあり、ハリラドン展開を通すのは厳しくなるでしょう。
ただその場合も1枚初動が豊富なため、ムーン>ロードや天空の聖水などでマジェスティに触れてしまえば何度も★10シンクロを狙えます。
長期的に戦って行ける底力があるので、諦めずにプレイしましょう。

ここまで長々とお付き合い下さりありがとうございました。
すでに代行者を組んでいる人や、必要なパーツが大方揃っている方なんかはぜひ試してみて下さい。
現環境でも十分に戦っていけるデッキだと思います。

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