2021年2月3日の日記

・2月3日……節分であるな? そうであろう?
──違います(トムブラウン)

・ずっと2月3日に節分があるから今日が節分だと持っていたけど、違うらしいっすね。母が居なければ、廃棄間近の恵方巻を食べるところだった。

・今日はねー、10時前に起きて、朝ご飯を食べて、ファイアパンチを読んで、うだうだして、それから部活をして、アークナイツをして就寝。

・「ファイアパンチ」面白かったけど、難しかったっすね。
 簡単なあらすじは、「氷の魔女」によって世界は雪に包まれる時代、ある村に住む再生能力を持つ兄と妹がいた。ある日、ベヘムドルグと言う国の軍人が、妹を消えない炎で焼き殺す。妹の仇を取るために兄は復讐を誓うのだが、映画好きのトガタは、復讐に手を貸すから映画の主人公になってほしいと持ちかける。

ここからは※ネタバレ注意※というか、読破したことを前提として話すので、まだ読んでない人は本作を読んでからきてね

・ファイアパンチ、友人が「エンタメ要素の抜いたチェーンソーマン」と評していたけど、本当にそうだったな。主人公は冨士見だから無茶な戦い方をするし、頭を投げ飛ばして相手を殺すのはレゼと全く似ていたし。チェーンソーマンと似た表現が多かった。痛快で派手な演出が多いチェーンソーマンと比較して、ファイアパンチはダークヒーローもので、主人公が苦悩する場面も多く、思索的や哲学的な話題も多い。
 この思索・哲学部分は藤本タツキの根底であり、チェーンソーマンにも繋がる点も多かった。粗削りだった「ファイアパンチ」からカタルシスの要素のみを綺麗に抽出したのが「チェーンソーマン」であり、「ファイアパンチ-重厚さ=チェーンソーマン」というように感じました。
 作者の主張したいことや普段考えているものは、「ファイアパンチ」の方に詰め込まれているんだろうなと感じた。

・あとは、映画の影響は強かったな。作中のセリフ(特にトガタ)のセリフには天空の城ラピュタやマトリックス、アベンジャーズなどのパロディが多用されている。また、映画作品だけでなく、映画の演出への言及も多く、少しメタっぽい。「拠点まで歩く! 長距離の移動は何時間歩いても短いカット! 本拠地着く! 印象付けるために重低音!」(このセリフは、ノーラン作品のパロディなのかな あの人重低音多用しているし)

・ストーリーは全然わからん。ユダが樹木になったところから疑問符が飛び交った挙句頭がショートして、半分失神した状態で読み終わった。しかし、壮大なストーリーは、読み手に強大なインパクトを与えるためのブラフであり、その下のレイヤーには演技の錯綜があるのではないかと思った。主人公はトガタから復讐の援助の対価として、映画の主人公になることを要求される。
 その後、ベヘムドルグの奴隷を救ったことで火の神アグニと、神様扱いされるようになり、神であるようにふるまうことが要求される。同時に、ベヘムドルグからファイアパンチと恐れられる。
 またその後、主人公は記憶喪失になり、自分のことをニーサンと呼ばせるようになる。
 主人公は、本来の自分とは別に、①映画の主人公、ファイアマン ②火の神アグニ ③ファイアパンチ ④ニーサン と4通りの役を演じていたことになる。主人公は常に仮面をかぶり続けた結果、本来の自分との輪郭が曖昧になり、幻聴や幻覚がみえるようになる。演じていくうちに、目的が転倒し、自分とは何者かがわからなくなっていく。このような極限状態に陥っていく……

・感想は以上です。

・俺も死ぬまでには、ファイアパンチみたいに主義思想を詰め込んだ小説を書きたいな。
 いや、言い方を変えよう。死ぬからには思想をまとめた小説を書かないとな。と

・もう3時じゃん!! もう寝る!!!!!!!!!!!!!!

終わり~~~~~~~~~

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