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第19回ヴィクトリアマイル

◎6枠10番・ナミュール(武豊騎手)

「武豊騎手との初コンビで、ヴィクトリアマイル制覇を目指す」便りを受け取った瞬間、本命印進呈を、即断即決した。

手綱を託されたレジェンドは、日本騎手クラブ会長の要職を務めている。

先月の悲劇は、心痛の極みとなった。

弔辞を涙ながらに読み上げた姿。

見聞きしながら、悲しみと悔しさの感情が行き来していた。

2023年11月19日、京都競馬場で行われたマイルチャンピオンシップ。

午前中の2歳未勝利戦で、本来騎乗予定だったライアン・ムーア騎手が、負傷を喫してしまい、代打騎乗を、誰に託すのか注目が高まっていた。

陣営の決断は、藤岡康太騎手を選択。

これが、功を奏した。

待望のG1初制覇を成し遂げたのだ。

出走頭数16頭で、8枠16番からの戴冠。

つまり、一番大外からになり、尚且つ、直線末脚一気の差し切り勝ちを決めた事自体、G1ホースの座を勝ち取るに相応しい結果なのである。

ちなみに、このレースでは、ソウルラッシュを本命にしていたが、見事なレースぶりに、画面越しから、祝福と敬意を込めながら拍手を送った。

ファンの方々の声は、「これからも、藤岡康太騎手とのコンビで、活躍していく姿を見たい。」が、圧倒的だった。様々な事情があったと思うが、その夢が叶う光景を見てみたかった。

その後、香港マイル3着(ビュイック騎手)、ドバイターフ2着(クリスチャン・デムーロ騎手)と、海外遠征でそれぞれ奮闘。底知れない実力をアピール。

今後に向けて、どの様なローテーションで、新たな栄光を目指していくのか、期待が高まってきていた矢先に・・・

夢の時間に導いてくれたパートナーは、天上から、明日のレースを見守る事になった。

想いを託された鞍上は、彼女らしい走りを演出し、2度目の戴冠式に向かいたい一心だろう。

その願いが成就したならば、今回に限って、ウイニングランの際には、「ユタカコール」以上に「康太コール」で、人馬を祝福する光景を見てみたい。

それが、JRA通算4500勝達成でもいい。4501勝目以降でもいい。

彼女の物語に、新たな彩りを添えられるなら。

そして、見事な騎乗を披露した偉大な騎手に捧げる時間を過ごせるならば。

これ以上の物語はないと思っている。

人馬に、御加護があります様に。



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