耳だけに頼らない

皆さんはピアノと一体化していますか?


ここで言う「一体化」とは、一心不乱に弾くというようなことではなく、ピアノの響きを体で受け止めているかということです。

足から、指から、振動を受け取っているでしょうか。

指だけ一生懸命動かしていたら難しいかも知れません。


振動が体に伝わってこないのであれば、裸足になってみましょう。鍵盤を弾くことによって、音の波が床から伝わってくるでしょうか(絨毯を敷いていたり、畳の上では感じにくいかも知れません)。

足を浮かせて弾いてみたり、足裏をベターっと、しっかりつけてみたり、ペダルに添えてみたり、試してみましょう。


指からはどうでしょうか。打鍵後、振動が指から感じられるでしょうか。もしも感じられないのならどこに原因があるのでしょうか。

椅子に座っていても、全身の繋がりを感じられるでしょうか。どこかで自由に動けない、ブロックされているところはないでしょうか。

背中から肩、肘、手首と、今どのような状態にあるのか観察してみましょう。


振動を受け止められるようになったら、どんな感じがしたのか、どうやったのか、その時の音はどうだったのか、振り返ってみましょう。

ピアノと一体化するということは、目と耳からだけの情報だけでなく、体からの情報も受け取るということ。この感じる力を、技術と共に磨いていきたいですね。

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