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映画「ドライブ・マイ・カー」レビュー

評点:100点

アカデミー賞にて国際長編映画賞やカンヌ国際映画祭にて脚本賞など4冠を受賞して、もはや日本だけにとどまらず世界中で注目と人気をあつめる作品。

私も、横浜の映画館で1回観賞の際、あまりの奥深さとおもしろさに、今回珍しくアマゾンでブルーレイボックスを注文して、再度自宅にて観賞しました。

なにがすごいって、人と人との関係性をかなり深くまで描いており、人なら誰しもが持っている後悔や拒絶する部分をあますことなく表現しています。

しかも、有名な俳優さんが西島秀俊さんと岡田将生さんくらいで、あとは元宝塚の霧島れいかさんや若手女優の三浦透子さん他、アジア諸国の出身の方々が出演されていて、映画に華をそえています。

西島さんや三浦さんのセンチメンタルな演技をはじめ、岡田将生さんの独特な雰囲気をまとった演技は圧巻で、何回みてもあきません。

シーンの描写もしっかり写し出されていて、タイトルにもあるドライブのシーンをはじめ、演劇の稽古のシーンや西島さんと霧島さんとのやりとりのシーンなど、繊細だけど大事な演出がちりばめられているのも印象的です。

舞台となる広島の瀬戸内の風景や北海道の雪景色、最後の韓国のシーンの風景など鮮やかな風景がたくさん描写されているのも、ドライブが好きな方だけにかかわらず、みなさんに愛される所以な気がします。

人は何かの後悔や葛藤を抱えながらも、懸命に前向きに生きていくことのすばらしさや、人としっかり向き合うことの大切さを教えてくれる映画です。

私の趣味・特技でもある車の運転を扱っていることで世界観に入りやすいことに加えて、人間模様の深さに感銘を受けたこと、さらに濱口監督や脚本を担当された大江さん、出演俳優の方々のたゆまない努力をひしひしと感じられるため、レビュー投稿以来初の満点をつけさせていただきます。

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