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身体を観察することの大切さ

2018年4月某日、母と夫に見送られながら、私は初めて「手術室」に入った。

手術自体は1時間もかからない、と説明を受けていたし、緊張はしていなかった。と思う。
2泊3日の入院で一番つらかったのは、当時1歳4ヶ月の娘と丸2日会えなかったことだった。

子宮高度異形成切除術、みたいな名前だったと記憶している。
軽い気持ちで受けた子宮頸がんの検査結果を聞きに行っただけのつもりが、子宮頸がんの手前、放っておくとよくないので取っちゃいましょう、と言われてあっという間に手術日が決まった。

子宮頸がんの検査は20代の頃からしょっちゅうしていたし、ひっかかったこともなかったので、なんとなく他人事だったりもしたんだけど、2017年11月に産後初めての検査をしたら、陽性が出てすぐに大きな病院で生体検査を受けなおした。
翌月から産後休業を明けて仕事復帰することが決まっていたので、えらいタイミングだなと思った。
生体検査の結果は要観察、3ヶ月後にまた同じ検査を、と言われたが、その再検査では「進行しているので切除しましょう」に変化してしまった。

最初の検査から半年も経ってないので、ちょっとびっくりしたし、
もし最初の検査を受けずにそのまま過ごしていたら、子宮頸がんになっていたのかな…?と思うとゾッとする。
あと、よく聞く「え?私が?」という気持ち。

とにかく早く見つかれば、対処方法はあるし、その後の経過観察で病院に通うことになるから、余計な心配もしなくて済む。
「まだ怖くて検査したことない」という人や「そのうち」という人には、本当に早めの受診をおすすめする。
自分のためにも、まわりのためにも、自分の身体を観察することはとても大事!!

ちなみに子宮頸がんの検査は自治体から助成があったり、会社勤めをしていたら加入している健康保険から助成が受けられる場合もあるみたいなので、ぜひそれを利用しましょう。

あと、切除術自体はきっと検索するといろいろ情報が出てくると思うのだけど、私の場合は子宮口を少し切って、おしまいだった。(と書くと簡単だけど、手術前の浣腸とかめっちゃつらかった。とはいえお腹切るよりは全然回復が早いので、手術としては簡単なほうなはず。水曜日に手術して、金曜日は出社した。)
子宮口が少し短くなるけれど、それによって妊娠できなくなる、とか普通分娩できなくなる、というリスクはほとんどないらしい。
切らないよりは流産のリスクが上がると説明されたけれど、ゼロじゃなくなるからそう言っているだけかなと受け取った。

なんでこんな思い出し話を公開しようと思ったかというと、Twitterで #行こうぜ婦人科 というタグのついた塩谷舞さんの記事を見つけたから。

婦人科系の病気って、実はまわりと話してみると結構な人が罹っていたり手術経験があったりするのに、やっぱりちょっと話しにくいというか、シェアしにくいですよね。。
でも早めに知っていたら対処できることがいっぱいあると思う。
あと、自分の知っている人が同じ病気にかかったことがあるって知っていたら、相談しやすいと思うし。

あと、自分のパートナーにこう言うことが起こるのかもしれないって知ってもらったり、もしかしたら職場・チームの仲間にもこう言うことが起こっているのかもしれないって知ってもらうきっかけになったらいいなと思っています。
知ったから何かしてほしい、というわけはなくて、知っているか知っていないかは大きな違いだと思うから。

ということで、私は私の経験を話すことくらいしかできないけれど、それでも友人・知人の役にちょっとは立つかもしれないので、こんな病気だったよって言うようにしよう、と思ってこの記事を書いた。
子育てしているよ、エンジニアとしてお仕事しているよ、というのと同じ感覚で。

ところで、私は20歳になるちょっと前くらいに塩谷舞さんと同じ子宮内膜症と診断され、妊娠する直前まで治療を続けていました。
だいたい14年くらい。
長くなるので、この話はまた別で。


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