京都芸術大学通信教育課程イラストレーション科4年次卒制提出後


プライベートでもバタバタしていたこともあり、すでに卒制提出済みの状況で更新することになってしまった。
とりあえず現在は卒制もポートフォリオも提出し、結果待ちの状態。
最後に提出ボタンを押したときはこれで最後か…と少し寂しい気持ちもあったもののやはり解放感の方が大きかった。
常に課題に追われている生活を、2年もの間本当によく頑張ったと思う。
今は在学中(今もだが…)にはなかなかできなかった趣味の読書や、6月にある検定試験に打ち込んでいる。
課題に追われない生活をゆっくり楽しんでいる。

4年次の夏までは今まで通り課題提出に追われていたが、卒制となると話が違った。
一枚の絵を数ヶ月かけて完成させるのは初めての経験だった。
そして級友からコメントをいただき、自分も級友のイラストにコメントするというのも初めてであり、このコメントが非常に参考になった。
どこの学校にいても思うことだが、学校で習うことよりも級友の作品を見たり、コメントをもらうことの方がよほど意義があり刺激になる。
イラストも当初のものより進化していき、最終的には自分の納得のいくものになった。
まだまだ基礎的な表現力が足りないが…

ただそれまでの課題と異なり、卒制の段階となると運営側の不備が目立った。
まだ1期生なのだから仕方のないことなのかもしれないが、同じことが何回も続くとさすがに不信感をいだく。
2期生以降はこんなことがないようにしていただきたい。
また卒制のテーマを決めるのに10日ほどしかなく、一番大事なところなのに講師と話すこともできず、コンシェルジュの返答は時間がかかるしで1人で悶々としながら解決していくのがとても辛かった。
個人的にはテーマは決めてあったのに、講義動画を見ることで混乱し、合っているのかもわからなかった。学生にとっては何より単位が取れないのが一番怖いので、結局自分のやりたいテーマよりも学校側に沿ったテーマで提出、となってしまった。
通学生のように講師といつでも相談できる、という環境は難しいかと思うが少しは考慮していただきたい。
最近講師とのオフィスアワーを段階的に実行しているようなので、来年度以降は少しずつ良くなっていくではないかと思う。
また2期生以降は卒制サンプルも掲載されると思うので、少しはやりやすくなると思う。
この辺りは授業アンケートにも記載させていただいた。
それまでは素晴らしい講義に先生たち、大学側の努力も垣間見え学校礼賛という感じだったのに、最後に少し残念な気持ちになってしまった。
ただアンケートに記載すると対応が早く、この辺りはコース主任の方の若さとプロデュース能力なのだなあと感心する。一人一人の意見に真摯に向き合い、掬い上げてくれている気がする。
生徒に寄り添い、できたばかりのイラストレーションコースを良くしていきたい、という思いを強く感じる。

卒制の経験は大きい。
一つの絵に集中すると、当たり前だが細かいところがよく見え、どんどん改善されていく。
その過程で第三者の意見が非常に重要ということも理解できた。
これからも急がず一枚の絵に時間をかけて取り組んでいきたい。

あと今までの課題制作で後悔していること。
大学側では萌え系のイラストを推しているようなので、自分もそれに寄せて描いてしまったこと。描けもしないのに。
再提出が怖く、単位がもらえないと困るので、無難なところでそういう判断をしてしまった。
授業で習ったことをそのまま自分のイラストに取り込めばよかった。
それであれば少しはマシなイラストが描けていたように思う。
この辺りはポートフォリオの課題で過去の課題絵のうち、どれを載せようかと思っている時に感じたことだ。
課題はそのまま自分の作品になる。
ただ授業で習ったことをイラストに反映し提出することしか頭になかったが、作品になるということも考えて制作するべきだった。

後悔や少しの不満はあるものの、やはりイラストレーションコースに入学して良かったと心から思うし、イラストにも変化が出てきているように感じる。
入学していなければクリスタは使わなかったと思うし、クリスタは自身の可能性を広げてくれる。
多機能で、素材のダウンロードなど他のソフトよりも充実しており、サポート体制もしっかりしていて使いやすい。
また入学前にはあまり意識していなかった陰影も当たり前のようにつけるようになっているし、シルエットの重要さやデフォルメの仕方など、無意識のうちに自分に染み込んでいる気がする。
本当にイラストが上手くなりたければ個人的に教えてくれる画塾のようなところの方が良いのではないかと思うが、ソフトの使い方、背景の描き方、洋服や動物の描き方、ジェスドロなど体系的に教えていただけたのはありがたかった。
あとは下世話な話だが、イラストレーションコースを卒業しているだけで、仕事の選択の幅も広がる。
採用条件に専門学校や大学などの専門過程でイラストを学んだことがある人、という求人をちょくちょく見かける。
今までは諦めるしかなかったが、卒業していればこのような求人に応募することも可能になる。
実際、今はマンガ関係の仕事もしているが、多数の応募者の中から選ばれたのはこの大学に入っていたからというのも大きいと思っている。
面接官の方が「イラストレーションコースなんですね」と触れられていたから。

まだ卒業まで少しあり、卒業できるのかもわからないが、大学の2年間を終えようとしていることが感慨深いのと同時に、課題優先になってしまった大学生活に理解を示し、サポートしてくれた家族にも改めて感謝している。今はやり切った感に包まれている。

無事卒業し、お祝いすることができますように…!

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