見出し画像

生理の貧困ってなんなのか?

最近聞くようになったこのパワーワード、少しづつ浸透してきています。
この言葉を知ったきっかけは #みんなの生理  のオンライン調査記事。

学生の5人に1人が『金銭的理由で生理用品の購入に苦労した経験がある』というものです。正直、想像の範囲を超えていて驚愕です。
大学生たちが立ち上げたこの団体のデータは波紋を広げ続け、市民団体や、組合、自治体、内閣府までもが動き出しました。そして私も影響を受けたその一人であることは間違いありません。

コロナ禍で生活困窮している学生たちの活動から始まった事もあり、貧困がテーマで取り上げられ、生理用品の配布が様々な自治体で始まりました。
愛知県豊川市でも防災備蓄品としてある約1万個(使用する人口の比率と避難所の利用率に、1日で使用する数×1週間として計算)の約半分が配布されることになります。

これはローリングストックといって、使用期限などを元に毎年備蓄品を購入するのですが、生理用品は3年ほどの使用期限の中(毎年3分の1ずつ購入予算を積んでいく計算)緊急措置として3分の1ではなく半分を配布することに決定しています。(6月7日から配布開始)

生理用品配布

衛生上、個包装を開けず1パックずつということで200人ほどへの配布となりますが、自治体によっては余っている所もあるのが現状です。

①自分よりもっと困っている人がいるはず
②受け取りにいくのが恥ずかしい
③そもそも知らなかった

などが考えられる理由かと思いますが、以前防災備蓄のアルファ化米(賞味期限の関係で)無料配布した際、告知もなく1500食が数時間で終了したことがありました。
生活困窮関係なく、ご自由にお取り下さい的に無料配布した為、③の方にとってはタイミングにより貰えないなどあったかもしれませんが、無駄なくスピーディーに配り終える事が出来ています。
今回の生理用品配布に関しては、困窮者対象という事もあり①②の理由が大きなハードルになるかも、という心配があります。

ただ、この問題が出た時にそもそも生理の貧困の『貧困』の部分の解釈の仕方にも注目してみたいと思い、この記事を書き始めました。

貧困は生活困窮などの経済的理由だけ?

学生たちが食べるために生理用品の購入を躊躇い、トイレットペーパーで代用したり使う量を少しでも減らそうと1日同じもので耐えるというのは聞いていて本当に辛いのですが、この貧困という言葉に対して、経済的理由だけが問題なのか?と感じていました。

そんな中、全国から集まる超党派若手女性議員団体WOMANSHIFTで生理の貧困をテーマに勉強会が開かれ、オンライン参加する機会があり、まさにこのテーマで活動されている方々のお話が聞けたのです。

千葉県印西市の市民活動団体SHAKEHANDSさんが取り組むのは『個室トイレに生理用品を配置する』というもの。学校では保健室で緊急時に受け取ることができるのですが、学校によっては借りたものということで、後日返す前提があったり、中には1枚借りたら2枚返すという謎ルールのある学校も全国の事例である事を知り言葉がありません…これでは家に帰れば返す分のストックがあるという前提で借りなければいけません。それが出来ないからもらいに行ったかもしれないのに。
また、保健室へもらいに行くというハードルが高い事、女子トイレへの設置ではなく、個室に設置する意義なども学ぶ事が出来ました。

好きで生理になるわけじゃない。

女の子たちは、性教育を受けていようがいなかろうが、ある年齢に達すれば否応なく対処しなければいけないし、先生にも親にも友達にすら打ち明けられない子どもだっています。正しい知識や生理用品の使い方、今はyoutubeなどでもずらっとでてきますが、どれだけ知識として知っていてもハプニングは突然来ます。自分の記憶を辿っても悲惨。(そもそも生理でいい思い出とかあるのか)

生理痛で死にそうになり救急車呼んだこともあるし、電車を血の海にしたことも。もう30年近くも経験していたって毎月『や・・・やばいかも』の場面に出くわし、誰に褒められるでもなく闘わなきゃいけないのって何だろう、と。
そう、本当に生理とは『孤独な闘い』なのです。

気軽に何でも相談してね

これが難しく、とってもプライベートゾーンなのが生理。いくら同性であっても、です。トイレの個室で交換する時の音だって聞かれたくない、ポーチを持ってトイレに行くのも躊躇う。もうおばさんになった今ではだいぶ平気になりましたが、子供達の恥ずかしい、知られたくないという気持ちが思い出せるほどには若いつもりでいます。

今、飲食店などで女性用トイレに生理用品が置いてあるお店も増えてきていますが、本当に行き届いたサービスだなって感じると同時に、それが学校などの教育現場などで出来ないのか、悩みます。学校保健だって大切な学びであるし、公共サービスだって豊かな暮らしのためにあるんですもの。ただ、これが実施されるにあたっては現場の心配も。

・対象児童へのいじめの原因になる可能性
・いたずらが増えるかも
・必要な子だけに渡すべき
・補充や管理の問題
・そもそも利用してもらえるのか

など懸念はあり、性教育と同時に考えるデリケートな問題です。生理の来ていない子や男子生徒にも理解してもらう必要も。
学校の変革は子供達からの声や養護教諭(保健の先生)の意見が必要で、こちらは部会にて議論していただけるとの事!

女性活躍の観点からも、またコロナ禍の影響もあり、生理という人口の半分が悩み闘って来た事がようやく動き始めました。
政府や文部科学省からも通達が出ているとの事。今後の動きに期待です!

女の子たち、我慢しないで孤独な闘いから抜け出そう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?