DTDJ(20231230)参加レポ


概要

こちらは2023/12/30に仙台Rensaにて行われたDTDJ FINAL COUNTDOWN 2023に公募DJ枠で採用していただき出演した私katolightのイベント参加レポとなります。ざっくり公募時やセットリスト作成、イベント中に考えたこと、感じたことなどを備忘録として残したいと思います。

参加経緯

私はMOGRAとPioneerの共同企画であるDJ STAGE 4 BEGINNERSという初心者・未経験者にDJブースに立つ機会を提供するというコンセプトのイベントに応募してDJデビューしたのですが、界隈の方とあまりコネクションがなかった等の理由から後続の出演機会がなく、基本的には自宅かブースレンタル営業を行っているお店で練習しつつDJ公募を行っているイベントを探して応募してみるということを続けていました。

そんな中このDTDJの公募募集の情報を見つけ、ちょうど仙台に帰省しているタイミングかつ初心者優遇ということもあり、なんて自分に都合の良い募集要項なんだと思い、応募することを決めました。
結果的に応募の中から自分を採用していただけたことで、実質2度目のDJ出演機会を得ることができました。

応募時に考えたこと

応募要項としては好きなアニメと曲(VTuber・アイドル・ボカロ・ゲームなども可)を5つずつ提出するというもので、レギュラー・ゲスト陣の傾向とのバランスを考慮しつつ、その中でできるだけ経験の浅い人を採用するという周知が行われておりました。
DJ mixの提出はないということなので、実質的に好きな作品と曲の提出の部分に全力を注ぐこととなります。主催の方から5分で応募できるので気軽に応募してくださいというようなアナウンスも後からあった気がしますが、絶対に出たかった身としては数時間に及ぶ長考を開始することとなりました。

まず好きな作品から着手しましたが、無策に個人的ベスト5を開陳するだけで済ませるわけにはいきません。なぜなら公募要項に出演陣のバランスを考慮するという一文があるためです。そこで、出演陣との作品被りは極力避けつつ、その上で採用側の興味を惹けるようなラインナップを作る方針で臨むことにしました。
幸いゲスト陣の好きな作品・曲はすでにイベント告知に記載があり、レギュラー陣の傾向もDTDJのサイトの過去回ページにて閲覧することができたため、作品被りの対策は容易でした。結果としては自身の好きな作品の手札の中から下記作品をチョイスしました。

  • 凪のあすから

  • ARIA

  • 聲の形

  • アイドルマスターシンデレラガールズ

  • プリパラ

『凪あす』と『ARIA』は好きな作品を聞かれた時の定番の回答なのでそのまま採用。『聲の形』は劇場版作品も観ているし劇伴作家にも関心があることを暗にアピールするため。残りの2作は出演陣の方が他のアイマス作品やプリチャンなどを挙げていたため、そこは外しつつハマりにもいけることを意図しました。

次に好きな曲5つの選択となります。ここでは好きな作品に挙げられなかったものを拾いつつ、アニソン以外もやれますというアピールのため他ジャンルの曲もチョイスすることにしました。

  • ヨナカジカル - たまきとゆみね(長縄まりあ・前川涼子)

  • 光るとき - 羊文学

  • ハレ晴レユカイ - 燦鳥ノム & Moe Shop

  • Yellow feat.初音ミク - livetune

  • Hopes and Dreams - Toby Fox

『ヨナカジカル』はダンスミュージックやインスト寄りの要素があるものも好きであること、『光るとき』はバンド系のものも好きであることのアピールのため選びました。
残りの曲はアニメ外ジャンルの要素も入れつつ好きな曲の中でクラブ映えしそうなものを選択した結果となります。

以上で提出の準備が完了しましたが、5分で終えられるはずの応募に自分は3時間ほど要することとなりました。選考にあたって内部でどのような話し合いがあったかは把握しておりませんが、採用という結果をいただけたのでこの長考は無駄ではなく効果的な部分もあったのだと思います。

セットリスト作成時に考えたこと

出演が決まったので今度は実際に現場で何をやるか構想を練ることに着手しました。経験が浅い上に度を超えた緊張しいなので、DJとして即興性という点ではどうなんだというところですが、当日事故らないようほぼセットリストはガッチリ決めて持っていくことにしました。決め打ちするにあたって懸念となるのはイベント中の他の方との曲被りです。幸い公募時に他の方の傾向はリサーチ済みなのでそこは念頭に置きつつ、流行りものや有名曲の部分は一応差し替えられるように準備はする方針としました。

まず今回のイベントは一人30分枠だったので、やりたいテーマごとに3~4曲から成る1組を作り、ざっくりそれを4組ほど用意することから準備を始めました。
着手時に用意していたテーマは以下の4つでした。

  • ブレイクビーツ要素のあるアニリミ

  • 今年(2023)のアニソン

  • 純粋に好きな作品の曲

  • アイドルアニメ作品の曲

元々Aphex TwinやSquarepusherなどが好きというのと、先日アーメン高専というイベントに行ってアーメンブレイク欲が高まっていて、ちょうど次にアニソンリミックスを流せそうなイベントに出ることがあれば自分もやりたいと思っていたのでこの機会を活用することにしました。
今年のアニソンに関しては、事前リサーチ時点で比較的古めの作品が多く流れそうな雰囲気を察知していたため、自分は傾向をずらして持っていくことでイベント全体で考えた時にもバランスがとれ、少しでも多くのお客さんに楽しんでもらえるのではないかと考えた結果となります。
好きな作品の曲はあらゆる打算抜きにただやりたいから流す枠として設定、アイドルアニメ作品については共演者の方のSNSを見ても普段から話題にしている方も多く見受けられたため、今年のアニソンを流す理由とは逆に、定番になりそうなジャンルもやることで一体感を出せるのではないかと思い設定しました。

BPMや曲調的にもアニリミゾーンを中盤の盛り上がり所に据えて、最後はアイドルゾーンで締める流れとしたかったので、それぞれの前に残りのゾーンを配置する方針にし、今年のアニソンゾーンから選曲を開始しました。
前提として曲が他の方と被らないよう、『推しの子』や『フリーレン』などの大人気作品級のものは避けつつ、個人的な思い入れも込めたいということで、今年友人に付き添う形で仙台公演に参加した早見沙織さんの楽曲から『plan』をまずはチョイスしました。in the blue shirtさん作曲なのでそちらのファンの方にもリーチできそうだなという意図もあります。
次は劇場版作品から『北極百貨店のコンシェルジュさん』の主題歌『Gift』。作品自体も面白いのでもっと知ってもらいたかったですし、作曲や劇伴がtofubeatsさんなので、その点でも好きな人がいれば刺さるかなと思いました。しかも『plan』とBPMが同じで繋ぎやすいというオマケつき。
あとは2023アニソンの中でもトップクラスに好きな『JUMP IN』を選択。ED映像も最高なのでVJで流れて欲しいという願望も込みです。BPMの可変のしやすさと『plan』にもあるボーカルのカットアップの要素が足されていることからMusicarusさんのremixを使うことにしました。

一旦この辺でアニリミゾーンの選曲に移りました。今年のアニソンの流れもそのまま汲みたかったので、digって手札にあった『16bitセンセーション』のEDが文脈的にも良いなということで選択。作品の内容的にも幅広い世代のオタクにウケそうなのも採用意図です。
次にゲーム関連作品で『lain』のOP。ちょっと捻った人なら大体lainは好きだろうし、オタクなんて大体捻くれているようなものなのでほぼ全員に刺さると思って良いでしょう。作品や原曲の雰囲気もブレイクコアっぽいアングラなイメージに合っていて良いremixだなと思っていたので、いっぱい聴いて欲しいという思いもありました。
次は曲の展開的なところで途中ビートがなくなる地点があるので、そこに合わせやすいという理由から『鏡面の波』を選択。
この時点で雰囲気がダークに寄っていたので、セットリストの次の展開に繋げやすいよう、近いジャンルのremixでありながら明るい雰囲気の『let me be with you』を繋げようと思いました。

次の好きな曲ゾーンとして、前曲とROUND TABLEが主題歌を担当している繋がりで『ARIA』が上手くハマりそうという点から『シンフォニー』を選択。
後続はBPMが近く使いやすかったので次に『凪あす』OP1を合わせ、さらに海関連と凪あす同様アニメ10周年ということで『アルペジオ』から『Blue Field』、ROUND TABLE被りではありますがアイドルゾーンとの接続で声ネタを合わせたかったので『Groovin' Magic』と『ミラーボール・ラブ』を配置しました。

アイドルゾーンは前述の通り『ミラーボール・ラブ』からスタート。イノタク楽曲は言わずもがなクラブ映えもするし大人気なので共演者との被りという点で特にリスキーではありますが、風の噂で12月に行われていた異次元フェスでは『さよならアンドロメダ』が話題になっていたようなので、使われるならそっちかなと思って採用しました。
最後は自身のDJネーム的にも美味しい『私の名は、光。』で締めたかったので、そこまでの繋ぎでプリパラから2曲ほどチョイスしました。

この時点で15曲ほどになったので仮mixを録ってみたところ、25分に満たないくらいの尺だったため、もう1組やりたいテーマを追加して微調整することにしました。
そこで、イベントのテーマ的にも好き放題やって良しという雰囲気を感じとっていたので、ウケるかは度外視で自分の個性を出すという意味でもやってみたかったアニメサウンドトラックのゾーンを設けることにしました。
今年のアニソンゾーンからアニリミゾーンへの移行でBPMが急上昇する部分が若干気になっていたので、ワンクッション挟むようなイメージでその間に劇伴ゾーンを置くことにし、その上で『JUMP IN』から『リンク〜past and future〜』への2023年繋がりは切りたくなかったので同じく2023のアニメからお気に入りの劇伴を選びました。

ここで18曲になったので再度mixを録ったところ今度は30分を越えたので、今度はプリパラ曲の前後の繋ぎが微妙にしっくりきていなかったので1曲外し、残した『Crew-Sing! Friend-Ship♡』との船要素繋がりかつTridentも実質アイドルということで『Blue Field』をアイドルゾーンに移動しました。
結果的に1分ほど余ったので、1曲目に前の出演者から繋ぎやすそうな曲を置くことを考えました。
とはいえ、当然何で回ってくるかはわからないので、いったんフルで流し切ってからスタート、もしくはMCを挟んでスタートできるイメージで、いったんガラッと雰囲気をリセットでき、さらには始まりっぽい曲をということで、これもいつか使いたいなと思っていた『ワンエグ』の劇伴から『花開く時』を選びました。
これでラストの曲の繋ぎやすそうな部分で次の人に渡ればちょうど30分ほど、フルで流してもらっても31分ちょっとの尺になったので完了と相成りました。

完成したセットリスト

イベント中に感じたこと

前項で触れた通りものすごく緊張するタイプなので、正直出番が来るまでは曲被らないでくれという思いを内心に抱えながらずっと硬い表情のままだったとは思いますが、雰囲気を感じとったのか途中で声を掛けてくれた共演者の方もいましたし、イベント自体も1曲目からインターネットミームで始まるというユニークさが物語っているように個性の殴り合いのような良い雰囲気だったと思います。
不勉強ながら客としてもDTDJは初参加だったため始まる前はお客さんの雰囲気も未知数でしたが、要所で踊ったりと盛り上がっている方々が多くお客さんたちも良い雰囲気だなと感じました。

自分の出番の際も、リハーサル時点でCDJ2000にsyncボタンがないことに気づいておらずプレイ中に焦ったり、ちょっと音を止めてしまったりとトラブルはありましたが、ある程度仕込んできたことはやり切れたかなと思っています。
何より、プレイ前は何か1つの展開だけでも誰か1人に刺さってくれたら良いなくらいの気持ちで臨んでいたため、1曲目からリアクションをもらえたのはものすごく嬉しかったです。
特にウケるか不安だった劇伴ゾーンもCDJを覗いて曲を確認しに来てくれた人もいたりと望外に盛り上がってもらえたようで、何かけてるか知らんけどなんかめっちゃ楽しいと思ってもらえるDJに個人的に憧れがあるので、その道の足がかりになったと言っても良いような体験でした。
お酒もたくさん入れてもらえ、シャンパンも開栓させてもらえたりイノタク生産者表示をしたりと、DJとしての実績を急に色々解除したような気分ですが、当時はsyncが使えない状態でミスしないようにプレイをやり切らなければという緊張感や想定外にリアクションをもらえている事の高揚感で感情がめちゃめちゃになっていて、せっかくお酒をくださったり話しかけてくださったりした方々に対して塩対応気味になってしまっていたかもしれず、振り返ってみて申し訳なかったなと感じています。
この場を借りてお詫びとお礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
そして、本当に楽しくあっという間で最高の30分間でした。

反省点

基本的には前述した通りフロアを意識し切れず、プレイにいっぱいいっぱいなってしまっていた事です。こればかりは場数を踏んだり事前練習をもっとやっておくなどしかないかなと感じています。
せっかくプレイは喜んでもらえているのであれば、こちらももっとリアクションを返して喜びの掛け算の積を可能な限り最大化できるようになりたいものです。
また、ありがたいことに自分のプレイ中の映像をSNSに上げてくださっていた方がいたのでプレイ中の自分を客観視する機会を得られたのですが、素直にこいつもっと展開とか音楽にノッて楽しそうにプレイしろよと思いましたね。これができていない理由も前述のものと同根だとは思いますが、ここはすぐにでも改善したいところです。

今後について

前項の反省点を意識しつつ、引き続き公募枠のあるイベントに応募しながら出演の機会を伺うことになるとは思いますが、2024年はDJとしてのレベルアップのためにももっと多くのイベントに客として参加して、たくさんDJプレイを聴いて参考にしつつ、可能であればコミュニケーションを取って交友関係を広めていきたいなと考えております。
もちろん今回の縁が次の機会を生むようなことがあれば嬉しい限りです。

というわけで、ここまで読んでくれた方がいるかは分かりませんが、長文にお付き合いいただきありがとうございました。

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