いい人を諦めた私へ
やさしい人になりたかった。
いい人って素晴らしいなって思ってた。
でも、私は自分のこだわりが明確にあって、その分こだわらないところはどうでもよくって、好きなことには人一倍熱を注げるけど、そうじゃないものには申し訳ないくらい興味もないし力も注げない。
バランス感覚のいいフラットな人に憧れるけど、どう足掻いても自分はアンバランスな土台でよろめきながら生きていく人間なのだと年を重ねるたび思い知る。
世界中のみんなに優しくなれるほど出来た人間じゃない。
誰もがありがたがるほど気の効いた人間にもなれそうにない。
たぶんこの先も私という人間の偏りは激しくて、大抵の人たちには疎まれながら、ほんの一握りの人たちに愛してもらってどうにか生き長らえていくんだろう。
ほんの一握りの人たちよ、ありがとう。
思い描いた理想の大人には、どうにもなれそうにない。
かっこいい大人ってそうそうなれるもんじゃない。
ただ、なりたくなかった大人にはなるまいとどうにか抗って生きている。
とりあえずそこだけは、これからも抗っていたい。
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