「川」とか「流れ」とか「水源」とかにときめきませんか?

通っていた小学校が文京区だったため、住んでいた府中市近辺のことを知るのが遅れる子供時代を送りました。

地理のことも文京区を中心とした23区についてのことがほとんどだったので、東京都の川といえば授業に出てきたのは荒川、隅田川、中川、多摩川、くらいでしたかね。それらは大きな川ですから、たいてい山奥から支流を集めてきて東京湾に注ぐ、というのがあたりまえ。

しかし中学、高校と進み、神田川の水源がなんと井の頭公園だ、ということを知った時の衝撃は忘れられません。すぐそこの栄えた街かつ住宅地の吉祥寺に水源がある、というのは、大型河川のことしか教わってこなかった者としては青天の霹靂でした。

さらにネットが普及してきてから少しずつ調べてみると、府中市の北にある野川公園を流れる野川の水源は国分寺駅近くの日立の研究所の中にある池だ、とか。

京王線の仙川駅のところを流れている仙川の水源は、ラーメンで言えばつばき食堂や俵飯がある「新小金井ラーメン街道」の学芸大学北東角くらいに上流端表示があって、その西の方の情報通信研究機構かサレジオ学園の中あたりが水源だったらしい、とか。

石神井川なんて、小金井公園北端に上流端の標識があるけど実はその西側の小金井カントリー倶楽部の中が水源らしい、とWikipediaには書いてあるけど地形図でしっかり見てみるとさらにその西側の小平市立鈴木小学校近辺が元々の水源だったのではと疑われるぞ、とか、東に流れているのに東京湾には注がず北東に進んで隅田川に合流してる、とか。

もっとゾクゾクするのは立川の昭和記念公園の横を流れている残堀川。瑞穂町箱根ヶ崎にある狭山池を水源としていて、もともとは普通に川だったはずなのですが、玉川上水をまたいでいたり、直角に曲がっていたりと、ほぼ「水路」。もはやサイボーグ川と言ってもおかしくないでしょう。おもしろすぎます。

これが、都心や埼玉県の方にまで目を向けるとさらに面白い川が多くて、オタク心をそそられてしまうのです。

そしてそれら河川の流路の変更などは、主に江戸時代に多くの工事が行われていて、玉川上水作りとともに、調べれば調べただけ先人のすごさを思い知らされて多数のドラマと出逢うことができます。

さらに、国分寺・小金井・小平近辺には玉川上水からの支流である水路も張り巡らされていて、そっちはネット上でさえ資料がほとんどないため地形図で辿って「うっしっしっし」と楽しんだりしております。

国分寺崖線沿いには多数の「見どころ湧水」や「見どころ水路」があるわけですが、その中でも月に一度くらいはフラッと行ってしまう癒しスポットが「お鷹の道・真姿の池湧水群」呼ばれる場所。

西国分寺駅から南東に10分ちょい、国分寺駅からでも南西に15分くらいのところにあるのですが、いやもう「ここホンマに特別快速停車駅直近?!」と騒ぎたくなる美しい小さな流れが待っています。

いつか、日本中の「街の中に水源がある川」を見て歩きたい、という夢ができました。

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