休学、秋。

全部夏のせいだと主人公になりきる季節も終わる

調子どう?と書かれた連絡は手を付けられないまま秋が来た。

夏休みが終わってしまえば平日昼間に歩く高校生は普通からはみ出ている。

普通である必要もないけれど、普通である方が生活が上手くいくのは確かだ。
依存性のある薬だと説明されたのに今朝も飲み忘れた。

休学届は200mlのオレンジジュースと一緒に運ばれてきた。
帰宅して劣等感と一緒に飲んでいるはずなのにいつも通りの味を感じる自分が嫌だった。

当たり前を普通に過ごすお前らを見ると吐き気がする。
どうしようもない現実も吐いて流れればいいのに残るものは変わらない目の前と胃酸にやられた喉の痛み。

こんなのを書いている間にも時間は進んでいて、明日が近付いている。

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