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日中間で揺れ動く子供の立ち位置

私には3人の日中ハーフの子供がいるのだが、北京在住ライターのつばめさんのNOTEを読んで色々考えさせられた。

私の娘もつばめさんの娘さんのように中国生まれで、中国育ちになる可能性が非常に高いので、いざ成人して国籍選択という時期が来たら、恐らく娘は普通に中国籍を選ぶと思う。理由は簡単、住み慣れた場所を離れるというの人にとって非常に難しい事だからだ。

もう一つ言えるのは、長年中国に住むことによって(これは我々日本人でも同じ)「ここがいい」「ここでの生活が心地よい」という「バイアス」が自然とかかってしまうことである。これは誰にでも当てはまることなのでどうしようもない。

つばめさんの娘さんは非常に聡明なお子さんだと思う。日中間の暗い歴史の影響をもろに受けているのにもかかわらず、親御さんに心配かけないよう必要以上のことは言わず、自分で吸収できることについては、自分で呑み込んでいるように思う。これは同じ子の親として身に染みて分かる。

私の息子二人は日本で生まれ、日本で生活してきて、彼らの母親が日本で中国人とのハーフだということでいじめられることを心配し、中国語で会話をすることをよしとしなかった。これは当時それはそれでいいかと考えていたが、今となっては後悔の念しかない。

いじめという問題は横に置いておいて、親の母国語を身に付けておかなかったつけを今私自身が払わされている。中国語教室に通わせ家でも妻と中国語での会話を徐々に増やしていっているのだが、彼らが幼少の頃から話せるようになっておけば、中国にいる今、世界がもっと広がっただろうに。

息子二人は日本人学校に通っているのだが、同級生や同じマンション(小区)に住んでいるよその子供達は父若しくは母の駐在の任期が満了次第日本に帰ってしまう。出会いと別れが頻繁であり、せっかく仲良くなってもすぐに分かれてしまうことになる。もちろん、自営業や長年中国に住んでおり、今後も日本にベースをおかない方々のお子さん方とは友達としてやっていけそうだとは思うのだが、住んでいるところが微妙に遠かったりして、気軽に会えるような状況にない。

ここでいつも思うのは、息子二人が中国語ネイティブであったら、日本人とつるまなくても中国人の同年代の子供達と一緒に遊べるのになあと思ってしまう。(まあ、彼らは彼らで山ほどの宿題を抱えているのでそんなに遊べる雰囲気にないことは理解している)

となるともっと中国語のスパルタ教育を行わなければならないなと強く思うのであった。中学生の長男には高校は日本人学校じゃなくて中国人が通うインターにぶちこむから(日本人学校高等部は授業料だけで毎月1万元(17万円)かかる、インターは7,000元ぐらい)、しかも送迎バスはなく子供一人で通学する必要があり、浦東と地理的に遠い)、中国語真剣に勉強するよう伝えた。これからますます家でやることが増えそうだ。でも、それが楽しかったりする。彼らの成長ぶりに期待しようではないか。


今日はここまで。また。



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