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居眠りは病気

お世話になっております、さんかてつです。
居眠り、みなさんも一度くらいはやっちゃったことあるのではないでしょうか。やったこと無いことはないでしょう。うとうとしちゃったくらいはあるでしょう。
居眠りと言えば寝不足が原因であることがほとんどですが、たまに一生居眠りしちゃう人がいるんですよね。まぁ僕もそれなんですが。今回は「居眠り、もしかしたら病気、体質のせいかもよ」ってお話をつらつら書いていきます。

睡眠障害は不眠だけじゃない

一般的に「睡眠障害」と言えば夜寝つけない不眠症を思い浮かべる人がほとんどかと思いますが、実は逆の過眠症というものも存在します。
ご想像のとおり、どれだけ夜しっかり寝てようがどれだけ正しい生活リズムで過ごそうが隙あらば居眠りしてしまう病気、体質を指します。

過眠症1つとっても様々で、特に女性に多いとナルコレプシーや若い人が突如なりやすい特発性過眠症などなど。僕が聞いただけでも数種ですが、厳密にはもっと色々あるかもしれません。この突如なったり治ったりする厄介な過眠症は自覚の有無問わずで4人に1人が抱えていると言われ、知らないだけですごく身近な睡眠障害であります。

治療までの道のり

「夜寝てるのに日中も眠くて…」「それではお薬出しますね」とはいかないのが睡眠障害の本当に難しいところ。
というのも過眠症を根本から治療するのは困難ゆえ、出される薬は体を強制的に起こす精神刺激薬というもの。カフェインのさらに強いやつだと思っていただければ早いです。
実際にしっかり睡眠を取った上で日中も眠気に悩まされてるのであれば問題ないですが、「自分では睡眠とってるつもりでも実際は時間が全然足りてない」「体は寝ているんだけどよく寝つけていない(いびき等で)」なんていう本当は睡眠不足の人に精神刺激薬を出しても体に大きな負担がかかるばかりなんてこともありえます。

なのでまず第一に「夜間にしっかりと睡眠できているか」の検査をする必要があります。この検査を受けるのがなかなかネックになってくるのです。

第一に検査を受ける環境があるかどうか。眠気に悩まされる人は睡眠を専門に扱う「睡眠外来」を受診することになりますが、この睡眠外来はまだまだ数が少ないのが現状。病院によっては初診だけでも最悪1ヶ月以上待ち、検査ともなると数ヶ月待ちは当たり前です。
第二に検査の拘束時間。先の予約待ちの話とも関連してきますが検査にかかる時間がとにかく長い。当然ですが「ちゃんと睡眠が取れているか」を検査するには寝ている状態を見なければいけないのです。検査の内容としては全身に様々なセンサーをつけた状態で寝て睡眠の質を判断する検査と、夜寝た上で日中にどれほど強い眠気があるかの検査の2つ。特に2つ目の検査はほぼ1日要するので、1.5〜2日の休みを取らなければ受診できないでしょう。
最後に費用。検査の内容が内容ですので、1泊2日で入院することになります。体にセンサーつけて寝てる間の体の状態をチェックして…ともなると大がかりなのは避けられません。検査する病院によるでしょうが、僕の場合は3万円ほどかかりました。

この検査をすることでやっと「なんで日中の眠気に悩まされているか」を判断し、治療を受けることができるようになるのです。

本当にむずかしい睡眠と体の関係

僕は先述の検査入院を経て「ナルコレプシー」と診断。薬を服用しながら生活をすることになったのです、が、しかし。
生活環境が(主に住所が)変わって以前の病院にかかることがちょっとしんどくなったので検査結果を手に違う睡眠外来に通うことになった時のこと。以前と同じ薬を出してもらうことにはなったのですが、検査結果を見た先生が言うのです。

「これはナルコレプシーというよりは特発性過眠症かもしれませんね。」

このタイミングで違う病名出てくることあります?過眠症には変わらないので別に問題ないのですが。

検査入院をしても、専門医でも人が違えば診断結果が変わるほど睡眠というの分野は本当に難しいものです。自覚症状のみから実際の原因を推定するのは不可能に近いでしょう。例えば適切な睡眠がとれているかという話も個人差が大きく4時間半寝れば十分に活動できる人もいれば7時間寝てもまだ足りない人もいます。自分はよく寝ているつもりでも、何気ない生活習慣が睡眠の質を下げていることもあります。ストレスや寝る前の飲酒、喫煙、スマホなどのディスプレイの光の刺激、部屋の明るさや音などなど言い出したらキリがありません。

日中に眠気を感じて困っている人は是非とも一度、睡眠外来を診察だけでも受けて欲しいです。居眠りも全部が全部、寝たくてやってるわけじゃないのに「やる気がない」とか評されるのは辛いです。僕もそうでした。その居眠りがやる気ないわけではなく原因があるという事が分かるのは気持ち的な負担を軽くしてくれるはず。もちろん適切な処置にも繋がりますし。
平日休みを奪取する必要こそありますが、睡眠一つとっても専門家から改善のアドバイスや実際の治療を受けるのが一番ですよというお話でした。

以上、長々とお付き合い頂きありがとうございました。


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