日本蜜蜂の王国

傲慢な女王蜂を革命家の働き蜂が倒した。革命家の働き蜂は女王蜂になった。

革命家の女王蜂は働き蜂が働きやすいように法律を整え、
働き蜂を褒めた「あなたたちは女王蜂より尊い」と。

すると働き蜂はこう言った。
「自分が偉いのであれば、自分も働かずに女王蜂のように生きるべきだ。それなのに私たちを働かせるとはどういうことだ。」

当の働き蜂自身が自分の労働の尊さを知らなかったのだった。
働き蜂は女王蜂に憧れていたがそれに手が届かないと思っており、自分自身を憎んでいた。

尊い、ということが女王蜂のように毎日子作りをすることだと彼らは思い込んでいた。

働き蟻は自分たちが勤勉でひたむきで謙虚で分を知って全体を支える既に尊い存在だということを知らなかったのだ。

彼らは旧女王蜂に「奴隷」扱いされていた通りに「労働者」という存在を軽蔑していた。偉いということは労働者ではないことだと考えていた。

そうして、働き蜂は全員が女王蜂になろうとして誰も働かなくなって巣は全滅してしまいましたとさ。



彼らは最後まで旧女王蜂の作った王国に支配されて死んだ。労働者を軽蔑する女王に勝つことはできなかった。

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