日産、ルノーとの提携見直しを経て新たなステージへ

日産自動車とルノーは6日に開いた取締役会で、日産株の出資比率引き下げ交渉で合意したと発表しました。ルノーが保有する日産株の比率を15%まで引き下げ対等出資となります。

合意を受けて、三菱自動車を含めた3社の首脳が、英国ロンドンで記者会見を開きました。

もともと、日産内では、資本関係が対等でない状況に不満が高まっていました。20年以上を経て、ようやく資本が対等になる新たな形が実現することになります。

3社は、アライアンス各社の持つ技術の強みを活用し、より高いレベルのアライアンスをめざします。

「これは、双方が次のステージに進むためのもの」と、日産社長の内田誠氏は会見の席上、述べました。

ご存じのように、自動車業界は厳しい経営環境に見舞われています。欧州や米国の厳しい排ガス規制を各社が単体で行うのは、簡単ではありません。アライアンスの協力あってこそ、市場ごとに異なる規制に対応することができます。

3社がアライアンスをアップグレードしたのは、未来を見据え、新しいチャンスをつかむためと見ていいでしょう。

資本の見直しを経て、今後、期待されるのは、3社それぞれが自社の企業価値を最大化することです。そして、新たなアライアンスのもとで、市場、商品、技術の3分野におけるプロジェクトをどこまで実をもって実行していけるのか。その実績を3社が享受できるのかということだと思います。

アライアンスが新しい形に移行したのは、日産にとって非常にいいことだといえるでしょう。日産が国際的アライアンスの中でいかに生きていくか。新しい企業としての形に期待したいですね。

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