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Disconnect from time

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2020年12月の記事一覧

今のところ秋の次は冬

鮮やかさに憧れているのかと聞かれると、答えを持っていないことに気付かされる。色が好きなの、と言われて何かが刺さってしまう人はどれくらいいるのだろう。理由を用意しなくても、自分に載せているだけだから、肌の外側に置く必要がないと思っているから、それは好き以外にはならない。再現性を保とうとしないから、いつか過ぎ去ってしまうこともわかる。それどころか、私自身が不自然な熱を喪って、平らになってしまう。集めたものを、持っていくことができないことを知って、部屋は洗練された。解けていくことの

夜になって旅になった

光が綺麗に思える場所に立っているのは、発火する何かにぶつかるための散歩の成果だとして、何かを抱えて帰ることはできるのでしょうか。波に届いた光は行き先を変えてぼくにたどり着く。瞳の水面でまた角度を変えてその旅を終える。感覚として受け取る穴は機械としての役割果たしているだけで、言葉にはしてくれない。光は澱になってぼくに積もるばかりだ。雪のように重なったそれを、君に見せようとすれば、元の形と紐づくことなく、君は鏡を覗き込んでみつけた自分に出会う。