虫が大好きな方にはタイトルで謝罪しておきます、すみません

虫が嫌いです。
好きな方には申し訳ありませんが、昔からどうしても苦手。
いきなり視界に飛び込んで来る感じが生理的に合わないんですよね多分。
でもこいつらも一応生きてるしなぁ……と思うと簡単にアレ出来ない気持ちもあります。
大好きな植物に手を出した奴は別ですけども。同担拒否。

しかしながら、何故か虫の方は容赦なく私を止まり木にするんですよね。
今回は外出時に2匹も寄って来てげんなり。
イナゴ相手なら「お前を佃煮にして食ってやろうか!」と脅したくなるくらい腹を立てているな、と考えた時にふと、私は思い出しました。


あれは小学校高学年の時。
小学生全員がそうなのか分からないのですが、クラス担任の先生がほとんどの教科を受け持っているのに、たまに違う先生が教えてくれる教科がありました。

その先生は当時、教務主任か何かだったと記憶しています。
イナゴ先生(仮名)とでもしましょうか。

ところで、昔から私は体力の無い人間でした。
運動会の練習期間中にすっかりバテバテになってしまい、肝心の運動会当日に熱を出して寝込んだ事もありました。
ですから、小学校高学年くらいから授業のボリュームにいよいよ耐えられない事が増え、瞬間的にですが授業中よく意識を手放していたのです。

今思うとそれを心配して、一度イナゴ先生(仮名)は声を掛けてくれました。
優しかったので、怒られているとは感じませんでしたが、申し訳無かったなぁとは今でも考えます。
自分で言うのもアレですが、どちらかと言えば真面目に見られる方だったと思うので、病気とか過労を疑われていたのかも知れません。
(実際病気というか過労というか、原因は大人になってある程度分かりました)


そう、イナゴ先生(仮名)には恩義がありました。
度重なる居眠りに目を瞑ってもらったという恩です。

長期休み明けだったかなと思うのですが、ある時先生は、我々生徒に故郷のお土産を買って来てくれました。

・イナゴの佃煮
・蜂の子


という、伝統的な食べ物を。

先述の通り、私は虫が苦手です。
それを食べるなんて無理、とは当然思いました。
しかしこれまた先述した通り、先生には恩義があったのです。

食べるしかない。


もう20年ぐらい前ですが、覚えています。
清水の舞台から飛び降りる様な気持ちで食べた事を。
意外と……美味しかった事を……。


ここまで思い出したところで、私は気になりました。

イナゴ先生(仮名)は今どうしているんだろうか。

校長先生でもしているのかな?
故郷に帰ったかも?

あまり見掛けない苗字だったので、まずは苗字を検索。
どうやら先生の故郷近辺に多い苗字で、他地域にはそれほど多くないと判明しました。
下の名前は忘れてしまっていたのですが、新潟というワードを足して検索。
すると大昔の、私の母校のお便りらしき画像が何故か出て来て、先生のフルネームが分かりました。

そしてフルネームで検索して驚き。

イナゴ先生(仮名)はどうやらその後、イナゴ教授(仮名)になったらしい。

専門はどうやら、栄養学や健康科学。

20年越しでようやく理解しました。
あの経験こそが食育ってやつだったんですね!
他の先生以上に健康面を気遣ってくれたのも、当時から先生が専門とする分野だったからかも知れません。

大人にならないと分からない事って多いですね。
私も虫にいちいちキレてないで明日からもっと勉強しなきゃなぁ〜と思いました。

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