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生徒の”違い” を豊かな学びにつなげる教室とは?

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「違い」があるからこそ新たな発見や気づきがうまれるような豊かな学びの環境を、どのようにつくっていけるかということをテーマに、本連載をはじめることにしました。
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記事一覧

「違いを喜べる教室」につなげる授業実践。2年間の教材をご紹介!

こんにちは、カタリバRootsプロジェクト(外国ルーツの高校生支援)です。 シリーズ3本目の今回は、カタリバがこれまで連携校と行ってきた授業実践の概要と教材を一気にご紹介します! 外国ルーツの高校生への支援は、今まさに課題の把握とともに実践が積み重ねられている段階です。現場での兆しや先生方の想いや取り組みをご紹介しつつ、この記事に目を通してくださるみなさまとも一緒に、子どもたちの可能性に蓋(ふた)をしない支援の在り方について、考えていけたら幸いです。 今回は実際の教材をご

「違いを喜べる教室」をつくるため、二足のわらじを履いてみた。

こんにちは、Rootsプロジェクトで、学校連携の企画運営や生徒伴走を担当しているさくらです。 10年間教員として立っていた教室から、学校の外に飛び出し、カタリバ Rootsプロジェクトに入ったのが半年前。 私が教室で接してきた生徒から感じてきたこと、今回のキャリアイベント企画にたどり着くまでを、みなさんと一緒に巡ってみたいと思います。 ◆言葉だけでは自信が持てない生徒たちに、自信を持って学校生活を送ってもらいたい私が日本の学校で働いた間、多くの外国ルーツの中高生に出会い

マイノリティ性を巻き込み、誰一人取り残さない工夫が教室にもたらす変化とは?

こんにちは、カタリバRootsプロジェクト(外国ルーツの高校生支援)の佐藤です。 突然ですが、みなさんはご自身のルーツを問われたとき、どのようにこたえますか? 私は小学生から高校生を広島で過ごし、毎年8月6日前後に登校日があって、原爆について学ぶ時間がありました。自分たちのルーツ(自分たちが住んでいる地域や歴史)を知る授業が当たり前に存在していました。 ただ、それは、その時は自分がマジョリティの側にいたからであり、今回の記事を書いているうちに、もし自分がマイノリティとし

「多様性が当たり前」な時代の教室の在り方とは?先進事例から学ぶ

日本の学校は、多様性にあふれている議論のスタートとして、現在子どもたちが過ごしている教室の様子を、「子どもたちの目線」から紹介している資料があります。 みなさんが過ごした教室との違いはありますか? 上の図からも明らかですが、教室には認識されている「違い」だけでも多く存在しています。この図には”まだ”ない隠れている「違い」も多くあるのかもしれません。 多様な「違い」が存在している場で既存の価値基準にそって対応されてしまうことは、誰かが不当に評価されたり、学びの機会を奪われ