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スタッフコラム

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カタリバは首都圏だけでなく、岩手県や島根県にも拠点を構え、そしてオンラインという形でも多くのスタッフが子ども支援に携わっています。最前線で子どもたちと接しているスタッフは、日々何…
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#不登校

卒業証書をもらって誰よりも嬉しそうな子どもたち。その姿から私が得た気づきとは

何らかの家庭の事情で居場所を求める子どもたちが、安心して過ごせるようにカタリバが開設した「子どもの居場所」。そこで私は不登校児童・生徒に対する支援を行っています。 先日、「子どもの居場所」に通っていた不登校生徒たちの卒業式を挙行したときに、私の心が動いた出来事があったのでお話します。 ―――――――――――――― 3月22日(金)の朝11時。続々と生徒たちが集まってきました。卒業式が始まるまで椅子に座っている生徒たちの表情はどことなく明るく、生き生きしている様子。 そ

家族の元気は、子どもの元気につながっている。

私は、島根県雲南市にある「おんせんキャンパス」で働いています。地域の教育支援センターであるおんせんキャンパスは、さまざまな理由で学校から足が遠のいてしまった子どもたちが通う場所で、私は家族支援と食育プログラムを担当しています。 「子どもたちのための施設で、家族の支援もするの?」と思われる方もいるかもしれません。“家族の元気が、子どもの元気につながる”ことを私が実感したのは、ある家族との出会いがきっかけでした。 ********* さやかさん(仮名)は、中学に入学してすぐ

教員だった僕にとっての「ナナメの関係」

僕は今、不登校の子たちをオンラインで支援する仕事をしている。過去、教員として中高一貫校で働いていたときには、教員は “教える立場” 、子どもとはタテの関係を築くもの だと無意識に思っていた。 けれど、カタリバで子どもたちと関わる中で、彼らには「タテ」だけじゃなく、ときに「ヨコ」や「ナナメ」の関係も求められていると思うようになった。(ナナメの関係とは、「タテの関係(親や先生など)」でも「ヨコの関係(同世代の友人)」でもない、それらとは違った角度から本音で対話できる、利害関係の