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シャンプーはリンスよりすぐなくなる

  シャワーをしながら手探りでシャンプーボトルをつかむと、ほとんど空っぽで底の方に殘り1回か2回分しか残っていない。そういう時、全く同じタイミングで中身を詰め替えたはずのリンスのボトルはまだ半分以上残っている。これはあるあるではないだろうか。一人暮らしを始めてからわたしはシャンプーとリンスの消費バランスが違いすぎることに若干引いていた。きっとこの世の中にはシャンプーをこっそり盗んでいく妖精がいて、わたしのシャンプーも知らぬうちに取られているのだ。だから、私の家にはいつもリンス1対シャンプー3の割合で詰め替え用のパックが備蓄されている。これは男女等しくそうなのだろうか…?


  きっと花王やユニリーバの売り上げ表をみれば、シャンプーの売り上げはリンスの売り上げを確実に上回っているはずだ。リンスに対してシャンプーの消費がこんなに上回っているのだから、リンス用よりも3倍ほどの容量がある大きなシャンプーボトルが売り出されてしかるべきだ。そうすればシャンプーとリンスを同じくらいのタイミングで詰め替えることができる。どこかの誰かが気を利かせてそういうものを作ってくれないだろうかとわたしは、ふっとそんなことを思うことがある。


  
  風呂に入ってびしょびしょになった手で
「うわ、シャンプー切れてるやん…最悪やな」
と思いながら風呂の外へ這い出る。床を水浸しにしながら洗面台の下の棚を開けて、滑ってよく回らないキャップをなんとか開ける。そのままこぼさないように気をつけながらなんとか詰め替える。この一連の作業は、日常生活で起こる面倒なことランキングの中ではそれなりに上位に食い込んでくることだ。多分130位くらいにはなるだろう。このような手間はできるだけ一度で済ませてしまいたいから、可能ならシャンプーとリンスは一度で無くなって欲しいのである。


  わたしは寝る前に風呂に入って髪が少しでも湿っていると、翌日臭うので朝風呂派だ。だから朝の忙しい時間にシャンプーが切れていたりすると本当に焦ってしまう。そういう意味でも詰め替えを面倒だなあと思わせる回数は少ない方がいい。そうでないと面倒くさがりなわたしは風呂に入るたびシャンプーボトルの口を開いて、なけなしの残りシャンプーを何回も手にたらそうとしてしまう。そんなにぐちぐちいうなら毎回ボトルをそのまま買って備蓄にすればいいではないかともいう意見もあるだろうが、それは流石に値段の加減でできないのである。わたしが多少のことは気にしない大富豪であっても多分備蓄には詰め替え式を買うだろう。やはりその程度でわざわざ高いものを買うのはなあと思う程度の悩みではあるのだ。

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生活費の足しにさせていただきます。 サポートしていただいたご恩は忘れませんので、そのうちあなたのお家をトントンとし、着物を織らせていただけませんでしょうかという者がいればそれは私です。