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猫派と犬派どっちが多いのか

  そんなことどうでもいいという質問ランキング上位のこの質問を、敢えて今日は真剣に考えてみたいと思う。私の周りの人間に聞くと「猫派」という回答が圧倒的で、犬派の私としては不思議に感じる。わたしはペットショップに行っても犬にはひどくしっくりくる一方で、猫は何を考えているのかよくわからないのだ。けれど私の体感に照らし合わせてみてもこれまで出会った人たちの多くは猫派で、犬派と猫派は明らかに均等ではない。


  
  ただ最近、私は自分のことがよくわかっていないだけで実は猫派なのかもしれないということがあった。推しているVtuberの猫耳の新衣装がものすごく可愛かったのだ。実際の猫じゃなくて衣装の話なのかとかツッコミどころ満載な話だが、とりあえずどういうことなのかについて話させて欲しい。そもそも推しが着ていれば猫耳だろうが犬耳だろうがかわいいものはかわいい。けれど推しが猫耳でにゃーという姿を見て、私は自分の中に新しい扉が確かに開けるのを感じたのだ。もしかしたら、人間が猫というものを追いかけたくなる気持ちにはこういう恋的な感情が含まれているのかもしれない、とその時感じたわけである。


  私はどっちかというと推しを陰から親のように眺めて、ニヤニヤしたい派の人間だと思う。だからこれまでかわいい動物なんかに出会っても物陰から眺めてニヤニヤするだけの人生を送ってきた。けれどもしかしたら私は自分の中の感情に気づいていなかっただけで、かわいい動物を追いかけ回して構いたいという感情も同時に持ち合わせているのかもしれない。猫を飼っている人はよく自らを「猫の下僕」と言って笑うけれど、もしかしたら私のなかにも「お猫様に仕えたい」的な感情があるのかもしれないのである。


  この調子で実物の猫を見れば、もしかしたら私もこれから猫派に転向するかもしれない。とはいえ今回は犬派と猫派で大別するならばという話で、実際に私が好きな動物はチンチラやアルマジロだったりもする。人間はグラデーションだというのだから、そろそろ犬派猫派以外の選択肢が出てきてもいいのかもしれない。

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