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鐔展示ケースの製作方針について

最近鐔の魅力に取りつかれてしまってから、かれこれ鐔展示ケースの構造を製作の合間でずっと考えています。
今回は現在考えている鐔展示ケースの製作方針について書こうと思います。まだ検討段階なので、こういった機能が欲しいなどありましたら是非コメントやTwitterなどでご意見頂けると嬉しいです。

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現時点で製作にあたり最低限持たせる必要があると感じている機能は以下の3点。

①鐔の両面が見えること
②絵のように壁に飾れること(但し卓上も可能に)
③鐔が取り出しやすいこと

この3つを満たす構造を考えている。
もしくは①の両面見えるという部分を諦め、片側を美しく飾る(反対面を見たい時は手動で表裏を入れ替える仕様にするなど)という方法もあるが、鐔は両面でストーリーが繋がっているものも多く、両面見えた方が面白いので何とか①も実装したいと考えている。

①鐔の両面が見えること

これについては一番の理想は以下のように鐔自体を完全に宙に浮かすというもの。

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(画像出典:Hypelev Levitation Display Stand

しかし上記のような磁気はそもそも展示物が金属製の物には適さないだろうこと、出来たとしても磁性が鐔に移る可能性があることが考えられる。
その為現状思いつく方法論としてはテグス(糸)くらいだろうか。
テグスで吊るなり引っ張るなり方法はあるが、懸念点としてはどうしてもケースの使用者が鐔にテグスを取り付けるという作業が発生する。
鐔は手袋を付けて作業する事も多く、取り付け時に鐔を落とす事が無いように簡単に取り付けられる必要があるがこれはなかなかに難しそう。

もう一つの手段として、例えば両面クリアなケースにて表裏を手動でひっくり返したり、鐔自体を回転台のようなものに乗せて回転させる方法、鏡を置いて背面を見せる方法がある。
このメリットとしてはケースから出すことなく鐔両面を鑑賞できる事だろうか。
まだ具体的な方法は検討中でこれだ!というアイデアが浮かんでいるわけではないのですが、引き続き検討しようと思います。


絵のように壁に飾れること(卓上も可能に)

「絵のように壁に飾れる」というのは私が製作している展示ケース全てに共通させているコンセプトですので、ここは変えずに作りたいと思います。
一方で鐔は刀と比較してもとても小さく、机のちょっとしたところに気軽に飾って楽しめる事もまた楽しさの一つだと思っています。
なので壁掛けと卓上置きを併用出来る物が作れればベストと考えています。

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③取り出しやすいこと

鐔を取り出し易くするというのも一つ目標です。
特に鉄鐔は気が付いた時に触っていたいと思うものかと思います。
なので直ぐ取り出せるようにしておきたい。
これは刀のケースも同様にしています。ネジなどを使わずに鍵のみで手軽に開錠出来るように作っています。

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④終わりに

その他、鐔のデザインを引き立てるようなデザインや柄を使い、オリジナルの鐔展示ケースが完成すると嬉しく思います。
ライトをケースに仕込むかについては、現状悩んでいます。
というのも刀ほどライティングも難しくないので、付けて価格が上がるよりは無しで販売価格を下げられればと考えています。


今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!

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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

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「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

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