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展示刀紹介③無銘真長 in 小田急新宿

7/28~8/2(7/30は休)、小田急百貨店新宿にて刀展示ケースの展示会を行います。
それに際して展示ケースに展示する刀を紹介しています。是非展示会と合わせて記事を楽しんで頂ければ嬉しいです。
3振目は無銘真長です!

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①刀工「真長」について

真長は長船光忠の子で長船長光の弟と言われています。
作風は三作帽子や匂い口の雰囲気など、長光や景光に共通した点が多々あり、一説には長光の代作も沢山行ったと言われています。
また孫には相伝備前の名工、長義がいます。


②姿

大摺上げですが健全で踏ん張りのある腰反り深い姿をしています。
そして健全だからか重量感が凄い。

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③刃文と地鉄

真長はあまり派手な作はなく、多くは匂い口は締まって直刃調に小互の目や小丁子、小のたれなどの穏やかな刃文をしているらしいです。
この太刀もいわゆる鎌倉中期から後期の長船作に見られるように匂口が締まり乱れ映りが鮮明に現れています。
まさに私的には理想の備前伝。
この刀を見れば映りどこ?という説明が不要なくらいに見えます。
映りってどんなもの?という疑問を持った方は是非見に来て下さい。

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刀箱
の地鉄ライトでの見え方↓

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④終わりに

まさに古名刀。匂い口の柔らかさと破綻なく均一に沸付き映りも鮮明な辺り…長船派の技術力の高さを見せつけられるようなそんな印象を受けます。
大摺り上げでこの反り…摺り上げ前はかなりの豪刀だったに違いない。
それにしてもなぜ700年以上も経っているのにこれだけ健全に残っているのか。こういう健全な鎌倉刀が残っているから刀が分からなくなります。

因みに最近作ったばかりの刀展示ケースmokuに入れるとこんな感じです。

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展示会では美術館と異なり、刀身までの距離がもの凄く近い(5~10cmくらい)ので、この機会にぜひ映りの鮮明な真長をじっくり見てみてください^^

展示会についてはコチラ↓


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それでは皆様良き御刀ライフを~!

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