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「日本刀剣保存会」とは
日本美術刀剣保存協会の他にもう一つ団体があることをご存じでしょうか。
それが日本刀剣保存会。
なぜかサイトが2つあるようで、ややこしいものの今回の記事は以下HPを参考にしながら書いています。
①日本刀剣保存会とは?
明治43年に「刀剣と歴史」という機関紙を発行したのが始まりとされ、1911年(大正元年)に日本刀の保存と研究を目的として「日本刀剣保存会」を創立された歴史の長い団体です。
サイトにより本部の位置が異なり更にややこしい。
1つは東京都千代田区神田に、もう1つは東京都品川区上大崎に本部を構えているようです。
同名の別団体の可能性もありますので、利用される場合はよくよく確認されてください。
・何をしている団体なのか?
1, 刀剣に関する研究。
刀剣類の鍛造、研磨、拵え装剣具、刀剣に関係する古文書などの研究
2, 愛刀家の交流と勉強を目的とした鑑刀会の開催
3, 刀剣類保存の審査会の開催(刀剣の鑑定)
4, 機関誌、刀剣に関する書籍の発行
(引用元:日本刀剣保存会)
個人的に気になった点と言えば、「3, 刀剣類保存の審査会の開催(刀剣の鑑定)」でしょうか。どうやら日刀保とは別で審査や鑑定書の発行をされているようです。
以下が発行されている鑑定書。
(画像出典:aucfan)
(画像出典:aucfan)
※注意
現在一般的に広く認めれられている鑑定書は日本美術刀剣保存協会、通称日刀保が発行している鑑定書、「保存刀剣」、「特別保存刀剣」、「重要刀剣」、「特別重要刀剣」のみです。
それ以外の鑑定書の鑑定が間違いという事ではないですが、一般的な効力(例えば売る際に有利になったりなど)はありませんのでご注意ください。
②情報誌の発行も
1年に4回配布されているようで、押形なども充実していて楽しい。
この1冊しか私は見た事がありませんが、何となく日刀保の「刀剣美術」に似ているようにも感じます。
第1回は1910年発刊で以下の物だった様子。途中第二次世界大戦により休刊したものの、昭和29年に復刊、今に至るようです。
(画像出典:機関誌「刀剣と歴史 令和4年4月号」機関誌の裏表紙より)
③入会費、審査費など
・入会費
上記リンク先のメールフォームに必要事項を記載する事で入れるようです。年会費8000円。
・審査費
(画像出典:日本刀剣保存会)
優秀刀鑑定は年に1度行われ、鑑定刀の中で特に出来が素晴らしく、保存状態も良好で学術的にも美術的にも価値が高いと認められる刀剣に対して指定される物のようです。
専用の鑑定書が発行され高精彩な写真と共に当団体が発刊している「優秀刀図録」に載るとのこと。
(画像出典:Aucfree)
以下で優秀刀の一部を見る事が出来ます。
④研究会の実施
愛刀家の持ち寄った刀剣を鑑賞し、情報を交換する事で研究の一助とする場のようです。
■日時
毎月第2土曜17:30~ (8月は休会)
■場所
東医健保会館5階会議室(JR信濃町駅 徒歩5分)
■会費
2000円(初回無料)
⑤終わりに
フォロワーさんがこの全く同じ名称の2団体がある事について少し教えて下さいましたが、何やら過去に色々いざこざがあったようで。
それが今に続いている結果、HPが2つに分かれているのかもしれません。
役員名簿などを見ても別の方がそれぞれやられているので新旧サイトではないと思われます。
部外者からしたら日刀保の他にもう1団体あるだけでも分かり難いのに、その中に同名の団体が2つある事で混乱の極みに。
個人的には統一されて欲しい気持ちで一杯ですが…まぁ色々あったのでしょう…。
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それでは皆様良き御刀ライフを~!
↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
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