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ふな鑑定第2弾の刀工はこんな凄い人達

(タイトル画像は以下ツイートより引用しています)


なんとふなっしーが既に沢山刀を所持されているようで、上記ツイートを見て思わず「わぁ!」と声を出してしまった昨日の夜です。

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(画像転載元:https://youtu.be/rt-m6waRFio)

どれも名のある刀工の作で本物であれば村正以上の凄い値段になります。
今回はこの4名の刀工についてざっくり紹介しようと思います。


①助広

津田越前守助広(つだえちぜんのかみすけひろ)という刀工です。
1637~1682年に今の大阪で活躍しました。
大阪を代表する刀工で、虎徹(こてつ)と並びこの時代のトップに君臨する名工です。
しかし裏を返せばそれだけ偽物が多く、虎徹に引けを取らない位に偽物も多いそうです。
濤瀾刃(とおらんば)という波のような刃文を作り一世を風靡しました。
以下の様な濤瀾刃で定寸(刃長70cm位)、重要刀剣クラスの出来の物を買おうとした場合1200~1500万円位は覚悟しておいたほうが良いかもしれません。それ程に貴重な名工の作です。

(画像は参考画像でふなっしーの刀ではありません)

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②忠吉

9代まで続き同名も多いですが、一般的には初代の肥前国忠吉を指します。
銘が「肥前国忠吉」と五字で切られている事が多く、「五字忠」とも呼ばれます。
ふなっしーの刀がどの代のものかは分かりませんが、ここでは一番有名な
初代忠吉について書きます。

初代忠吉は江戸時代初期に現在の佐賀県を中心に活躍した刀工です。
元は武士でしたが、主家を無くし武士として生きる事が出来なくなったため、やむなく刀工へ転身しました。
その後、1596年に新刀の祖と呼ばれる埋忠明寿に入門し鍛刀技術を磨きます。(尚、堀川国広も新刀の祖と呼ばれています)

刀の切れ味によりランクを決めた「懐宝剣尺」という本では、最上大業物として最も切れ味のある刀に選ばれています。
(この評価を得た刀工は12名しかいません)
初代で定尺、重要刀剣クラスの出来を買う場合、助広同様1200~1500万円位はするでしょう。
但し有名なのは3代まででそれ以降の作となれば値段はかなり下がります。

(画像は参考画像でふなっしーの刀ではありません)

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③正清

主水正藤原正清(もんどのしょうふじわらまさきよ)と言います。
1670~1730年に活躍した刀工で、一平安代と並び薩摩を代表する刀工です。
1721年には八代将軍吉宗公の佩刀を鍛えて、その功績が認められた事で
「一葉葵紋(下のマーク)」を切ることが許されました。
「主水正」とは官位の事でつまりは受領銘のことです。
定尺、重要刀剣クラスの出来を買う場合、300~600万円位でしょうか。

(画像は参考画像でふなっしーの刀ではありません)

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(画像転載元:http://www.eonet.ne.jp/~katana-30/masakiyo.html)

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(画像転載元:https://www.seiyudo.com/ka-020116.htm#movepoint1)


④村正

以前まとめたので以下をご覧ください。


⑤終わりに

値段を参考までに書いていますが、刀は健全度(製作当時の形をしているか)や出来によってかなり差が出ます。
例えば、70㎝位の刃長が68cmだった場合それだけで価格が下がります。
逆に77cmなど長すぎても値段が下がるという不思議な特性があります^^;
加えて、その刀工を代表する、人気ある刃文を焼いているか(助広であれば濤瀾刃)も価格に影響してきますし、研ぎ減っていれば安くなります。

という感じでたとえ本人の作であっても値段は一振一振で全然違ってくるのが実情です。
助広の作は先ほど1200~1500万円と書きましたが、それはあくまで出来が良いものの話であって、
これが定尺(約70cm)より短い、もしくは長すぎて、刃文が直刃、特保クラスので出来であれば400万円位で買えるかもしれません。
逆に傑作と言われるような作で重要美術品指定されているような刀あれば、2500万円以上してもおかしくはありません。

・鑑定結果を個人的に予想

今回のふなっしーの刀がどういうものかは一切分かりませんが、入手経路が以前の村正のようにヤフオクだと仮定すると、以下のように予想します。

助広→偽物
忠吉→初代ではない別の忠吉(4代目以降)
正清→本物
村正→初代、二代ではない村正

いくらヤフオクと言えど正清はせめて本物であって欲しいと願いを込めて…
これはふなっしーが目利きかどうかという話ではなく、ヤフオクという環境自体に問題があります。
なので、入手先がヤフオクでない場合は予想も変わります。
あくまでヤフオクで入手したと仮定した場合の予想です。
本物の助広や初代忠吉、村正はまずヤフオクで手に入らないと思っておいた方が安全かもしれません。
因みに銘が無い「無銘」と呼ばれるものは偽物がありません。

本物で梨汁ブシャーとなるのか、偽物で辛酸ブシャーとなるのか、
見ている側もハラハラしそうですね(><)!
見るのが怖いところですが動画が公開されるのが楽しみです。
全て本物か、全て偽物か…どちらかであると番組的にも美味しいですね^^

第1回のふな鑑定もとても面白かったので、リンクを貼っておきます。


ふなっしーが刀にはまった経緯が知りたい方は、以下の記事も合わせてお読みください。


今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!

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