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鍔は刀以上に鑑定が難しいらしい

まず鍔は刀と違って実はあまり古い物が残っていない。
室町以降の物が殆どらしい。
といっても室町時代の鍔もなかなか無いらしいのですが。
室町時代の鍔は「古刀匠鍔、古甲冑師鐔」などと呼ばれていて、刀匠や甲冑師が作っていたようです。また基本は無銘。
ぱっと見で何が描かれているか分からないのもこの時代の特徴なようです。

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(画像転載元:鐔鑑賞記 by Zenzai 茸透図鐔 古刀匠

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(画像転載元:鐔鑑賞記 by Zenzai 結雁金透図鍔 古甲冑師


①鍔は刀以上に鑑定が難しいらしい

なので南北朝以前の鍔はもはや殆ど現存していない様子。
そして鍔は刀以上に鑑定が難しいらしい。
江戸時代後期には偽物も山ほど作られたと言われており、日刀保の鑑定書が付いていても安心は出来無い様子。
重要指定でも偽物はあるらしい。
刀でも紛れていると思いますが、鑑定精度が刀以上に低いとかなんとか。
刀剣商の人でも分からない人も多いらしく鑑定書頼みで販売している所もあるようですが、その鑑定書すらも怪しいらしい。
鍔の本にも平然と偽物が正真として載っている事もあるようで、もはや素人には何が正解で何が間違いなのか分からない。
数百万円出しても偽物の可能性があるとは…怖い世界…。


②明治時代の技巧は歴史の中でもずば抜けている

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実は鍔は明治時代を超絶技巧と言って金工技術の最高潮と言っている人もいる位にこの時代のものは細部まで作り込まれていて、まさに誰が見ても分かるような繊細で芸術的な出来をしています。
逆にここまで行けば技術的にそれを真似出来る人がおらず、またこの時代は銘も入っていることも多いので鑑定はしやすい様子。
どちらかと言えば冒頭の古刀匠鍔などの方が簡易的な造りをしているので後世の写し物がかなり混じっていると考えられているようです。


③終わりに

鍔について書ける事はまだまだ少ないのですが、少しづつ勉強を始めました。分からない事ばかりですが、刀と違って様々な材質を使って色々な表現がされ侘び寂びも感じる事の出来る作が多く見ていて面白いです。
個人的には埋忠のように真鍮に墨のようにデザインされた鍔が今の所好みです。まぁでも刀と同様に好みの傾向も色々と変わっていくんだろうなぁ…。

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(画像転載元:大阪歴史博物館


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