「ありがとう」の泉

おばあちゃんが空へ帰りました。

結婚をして、わたしは新しく2人のおばあちゃんができました。2人のおばあちゃんには本当によくしてもらったし、可愛がってもらいました。どっちのおばあちゃんとも20年以上一緒にいられました。

1人のおばあちゃんは100歳で空に帰り、もう1人のおばあちゃんは96歳で時計が止まるように静かに眠るように空へ帰りました。

結婚をして、新しい家族ができたけれど、義母にも義妹にもいちども嫌な気持ちを持ったことはないし、2人のおばあちゃんたちにも本当に可愛がってもらって、いつもあたたかい言葉をもらっていたので、こんなに呑気に大らかにこどもを育ててこれたんだと思います。

ふたりのおばあちゃんたちは、いつもたくさんの「ありがとう。」を口にしていました。

わたしも、そんなおばあちゃんになろうと思います。

わたしがもらった「ありがとう」の言葉の貯金は心の泉にたくさん貯まったので、これからきっとわたしの中から溢れていくと思います。

誰かにもらったありがとうの言葉は、わたしの中のありがとうの気持ちをより大きくしてくれるものなんですね。

おばあちゃん、ありがとうね。

そんなことを考えながら駅まで乗ったバスの運転手さんが降りるひと一人一人に大きな声で「ありがとうございます。」って言っていました。