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歌うまマッチングアプリ(2023/12/13日記)

人気が可視化される遊びが苦手だ



▼「花いちもんめ」って久しぶりに聞いた。今の小学生も学校とかでコレやってるのかな。というか今の小学生は何して遊んでるの?外で遊ばないの?

▼とはいえ私とかも家で遊ぶのが主流だったから、外で遊んでないの?みたいな部分にはなんとも言えないなそういえば… なんなら花いちもんめ自体そんなにやったっけと言う感じだ。


▼「かごめかごめ」とかもそうだけど、童謡ってなんだか不気味だ。ホラー演出でも童謡が使われていることからも童謡=なんか怖いよね、の感じは広範囲で通じる認識だと思う。なんとでも解釈が可能な歌詞と子供たちのアカペラなのが原因なのでは?と考えたこともあるが、詳しくはよく分からない。でもBGMを入れれば怖くなくなるのは恐らく間違いない。

▼恐怖の源流の1つは「分からないこと」にあると言われている。「正体見たり枯れ尾花」という言葉があるが、正体を見たからこそそれは枯れ尾花なのであって、一方正体を見るまでは確かに幽霊であるとも言える。事実によって感じ方が決定づけられるという仕様上、その事実が分からなければ恐怖するのも当たり前だ。その点童謡の歌詞は様々な解釈が出来る。その幅広さは現代のJPOPの比じゃない。つまり、何を表現した歌なのか分からないから、憶測の余地ができ、結果怖いのではないだろうか。

▼まあよくわかんないねぇ。とりあえずEDMに乗せとけば大丈夫でしょ。

▼童謡を聞くと、不思議と何か意味を見いださないとという強迫観念にいつの間にか追われているような気がしてくる。残酷な天使のテーゼでは殆どの人がそんなことしないのに。もし残酷な天使のテーゼに盛り上がるメロディがなかったら怖かったかもしれない。



▼ところで、遊びの「花いちもんめ」は古代より中国にルーツを持ち、日本や東南アジアで普及した「歌垣」に由来する説があるという。歌垣は男女が集まって求愛歌を掛け合い、対になったペアがカップルになるという恋愛イベント。今でも中国や東南アジアの一部で続いているらしい。

▼この話を聞いた時、私がまず思ったのは「自分だったらキツいなあ…」だった。私は陰キャなので歌垣や花いちもんめなど、こういう人気が可視化されるタイプの行事がかなり苦手だ。歌が苦手だったらどうするのコレとか思ってしまう。あと選ぶ側も選ぶ側でキツいでしょ…。

▼いやでも下手だったら下手な奴で仲良くなるというのもあるか…?というかそもそも実際歌のうまさってどれぐらい影響したのだろうか。まさか歌の巧さだけでモテるというわけでもないだろう。歌にその人の性格・感性を見ることで、内面の審査基準としたのだろうか。とすれば、歌の巧さでカップルが成立するという見方より、実際は外見+歌(性格・教養)を見ていた、の方が実情に近いのかも。

▼その場の歌ごときで人となりが分かるものか?という疑問は残るが、これはマッチングアプリでいうプロフィール欄、あくまで人となりを知る入り口に過ぎないのだろう。

▼というかこのシステム、マッチングアプリとそんな変わらないな。寧ろ直接会っている分こちらの方が誠実な気すらしてきた。

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