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「愛と性と幻」をカタカムナと日常から 生きるとは

ラブホなんて何十年ぶりだろ。
元夫と行った記憶もあるのかないのか。
なんたって同じ屋根の下に暮らし
仲良い時は家計簿をつけたりもしてた。

目の前のアマウツシの男性がラブホへ誘導してくれる。

あなたはどのくらいの頻度で?
あなたはどなたと?
とも聞きたいような聞きたくないような。
この歳になれば野暮な質問なんだろうか。
「こんなのいつものことよ。」
これこそが大人なのだろうか。
大人になったけれどさっぱりわからない。

派遣のバイトなんだろう。
こっちを通ってくださいと誘導するけれど
バイトの子の背中がラブホの入り口だった。
子供たち世代の子で、なんだか申し訳なさも。

セカンドヴァージンは
全く飲まなくなったアルコールが解禁になったときかな
とも思っていたけれど

平日の真昼間。
「セックスをしたい」 
という自らの宣言のもとで始まるとは。

脱がされる
異性の前での裸
これも遠い昔の話。

エロいとは真反対を
数十年生きてきたけれど
一瞬でカラダは潤うもののよう。

何時間絡まっていたのだろうか。
街の夕暮れを知らせるチャイムが流れる。

午後の時間。
専業主婦にとっては罪悪感を覚えながらお昼寝をしていたたひととき。
夕飯だったり、制限のあるひととき。

体は潤っていたけれど
意識なのか思考なのかなんなのか
追いついていないものがたくさんあった。

まるでドラマ撮影のように
私の視点が
あちらこちらからセックスを見ていた。

セックスを楽しむ以上に今更ながら、セックスとは。とうるさく一人問いていた。

「こんな日中にセックスしたくて街中を歩いてきたなんて」
と呟けば

アマウツシの男性は
「この世界全てだよ」
という。

確かにお花も鳥も動物もぜーんぶが交わるために必死。

以前、駅からの帰り道、何気なく椿の花をじっと見つめてたら「なんていやらしい姿なんだろう」と思えてきた。同時に呼吸が早くなり目の前がクラクラし冷や汗が出て倒れそうになったことがある。

あんなにも惜しみなく昆虫たちにアピールし、生命を繋ごうとしている。

セックスレスは
いろんな言い訳つけて「命の生きること」を偉そうに人間ぶっていたのかもしれない。


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