carp ~しゃっ~

私とカープについてです。

まず、みなさんがどれだけ野球を知っているかわかりませんので、簡単に野球のことから話していきます。

野球は、9人のチーム×2とバットと球とグローブでやるスポーツです。ここまで言えばもう全部お分かりかとおもいますのであとは割愛します。

そのセリーグ中の1球団、広島東洋カープ。テーマカラーは赤、動物は鯉、公式キャラクターはカープ坊やとスラィリーです。広島市民球場から始まって、今はホームをマツダズームズームスタジアム(ズムスタ)に置いています。

ところで、カープに対しての想いって、ちょっと意地になっているところがあります。というかそれは、野球ファン12球団全部そうだと思っています。一度広げた風呂敷はたためない、一度着たユニフォームは脱げない。中日ファンがいい例です、おかしいですよね米騒動とか言ってるのに、意地ですよ意地。

そんな意地を張るきっかけになったのは、高校生のときから好きな芸人さんがカープファンだったことです。ちょうどそのころカープがセ・リーグ3連覇していたのでいわゆる「カープ女子」が増えたころでした。

カープが勝った日に、あの人喜んでいるかなぁと思ってまとめ記事を読んだりしてちょっとずつ知識がついていっただけで、本当は全然カープじゃなくても良かったです。その人が阪神ファンだったら、私は今頃背中に文字が入った縦縞の服を着て球場でフェンスを掴んで怒鳴ってました。

というか、ぜんぜん未だにそうです。
カープと私、については99%はそのひとと私の問題な気がします。もちろん会ったこともないけど。

残りの1%で言いますと、私にとってのカープは癒しでありストレスであり日常である、といった感じです。仕事から帰ってきてテレビをつけてカープ戦を観るだけで、そこから新しい朝が来たってくらい楽しいです。4~9月の月曜以外で、観れる日はとりあえずずっとつけています。身が入ってテレビの前でずっとしゃべっている日もあるし、1回の裏でブチ切れて消すこともあります、たいていまたつけてまた5回くらいで消すけど。

要約するとすべて執着って感じですね。粘着質で恥ずかしい。
まあ、きっかけはなんであろうと、カープのいいところもたくさん知っています。

カープの野球は本来、足を使った機動力野球です。近年は盗塁数で阪神にボロ負けしていますが、足を使えていたころはセリーグ3連覇も成し遂げています。昨年の盗塁数がワーストで、昨年から新たに新井監督が指揮をとっているわけですが、約3倍にまで伸ばしてくれました。今期はもっともっと伸びていくはずです。

あと、カープは打撃よりも守りで魅せるタイプなので、見ていてスカッとしたり、派手に喜ばせてくれるわけではないのですが、そこも良いです。ホームランが飛び交う空中戦も楽しいですが、WBCをみてわかる通り日本の野球は「守り勝ち」してなんぼだと思うからです。一球一球泥臭く、堅実に、そういった姿勢を見せてくれるチームです。

昨年多くの若鯉(カープの若手の意)がチャンスをもらうことができて、活躍してくれたので今期は期待できそうです。でもね、カープがずっと強くいることはやっぱり難しいんです。お金です。

カープは12球団の中で唯一オーナーが会社ではなく個人の球団です。よって、年俸は主力クラスでも他の球団の選手と1桁違ったりします。とにかく安くて、プロ野球選手の夢とは・・・?という感じです。

いや、でもね、それで勝ったら主人公でしょう。いかなる逆境も、しぶとく跳ね返す。彼らはお金のためではなく、野球を愛して野球に愛されたのだと。

素晴らしいですね。

でもカープファンは、カープが”主人公”ではないことに気がついています。

この点が、私が身をなげうってカープにどっぷり浸かれない理由でもあります。

カープは、最悪最低の激内輪球団です。内輪ノリの全国大会があったら、「予備校浪人生による講師イジリものまね」を指先一本で負かします。カープは広島県以外のカープファンを根絶やしにする方策をとっています。

どういうことか軽く説明します。

①おめーの入るファンクラブ、ねーから
カープのファンクラブ(継続会員・単年会員)は抽選制です。毎年単年会員1万人が抽選にかかります。継続会員は4万人ですが、これは広島在住でないとほぼ当たらないと言われています。そもそも広島県民のカープファンが4万人できくわけがないし。応募できるのは、毎年11月のうちのどこか1週間足らずのみです。私は2018年から単年会員で申し込み続け、2023年度やっと当選しましたが、単年会員は更新できないため2024年度は新たに抽選を申し込んであっけなく外れました。

②おめーの席、ねーから
ズムスタのチケットがほんとうに取れません。運よくファンクラブに入れても、3月に先行抽選が微量あるだけで、昨年わたしはファンクラブから4~9月の8日程申し込んで、全部外れました。チケット争奪戦においてまったくもってファンクラブなど無意味なのだと教えてもらえました。友達の親がマツダで働いており、チケット取ってもらえるかも?と言われて広島入りしましたがやっぱり取れなかったと言われたこともあります。プラチナチケットが過ぎるのです。

③広島以外でカープ戦見せる気、ねーから
基本的に放映権は全て広島のテレビ局にしかありません。なので、カープ戦を全試合見るためにまず考えられる選択肢は移住になります。カープvs阪神なら大阪でみられるし、vs巨人なら東京で見られますが、その地域ではそのカードのみです。ネット局にも放映権を簡単に渡しません。いちばん映るのはDAZNやCS/BSですが、それも全試合ではなく、体感8割ほど、次に見られるのがJSPORTSですがこれは体感6割ほどです。全部見ようと思うと、広島行きが決まります。パリーグTVという野球配信サービスがあるのにセリーグTVがないのは完全にカープのせいです。あと、ファンクラブ特典でメタカープというメタバース空間でズムスタ戦を見られるサービスがありますが、たいていサバ落ちしています。

④球団広報、ねーから
カープには公式YouTubeがないようなものです。ずっと選手考案のオリジナルメニューの動画だけ上げているので、カスグルメアカウントみたいになっています。他の球団はベンチ裏やハイライト、インタビューやランキング企画など多岐に及ぶ動画をあげています。カープはそういった企画を全て広島の民放テレビでやっています。つまり、そう、広島行きです。球団公式Instagramは謎に2つありますがどちらもあまり機能していません。また、誹謗中傷を避けるためかコメントを禁止にしています。それは別にいいのですが、それをいいことに選手が全写真いらん変顔をしています。それいい加減やめろと言いたいのに言えないこの気持ち、投げどころがありません。

悪口だらけになってしまいました。つまり何が言いたいかと言うと、ファンを増やす気がない⇒お金を稼ぐ気がない、です。それで弱い者ヅラされても‥と思ってしまいます。努力できるポイントがあるのにそこを怠って負け顔してるのが癇に障ります。

あと野球って、どれだけユーモラスに悪口が言えるかの勝負です。その点では、阪神ファンは頭ひとつ抜けています。尊敬に値します。カープファンはそこも弱いです。これは個人的に嫌いなところです。

こんな球団、なんで好きなのか不思議ですが、もう赤を見るだけでときめく体になってしまったので仕方ありません。

先日知人に連れて行ってもらったお好み焼き屋さんで、西川竜馬スペシャルというメニューをいただきました。

わたしの推しで、ユニフォームも持っていたのですが、パ・リーグのオリックスに移籍が決まってしまいました。

西川選手はいい意味でカープらしくないイケイケの選手でした。正直オリックスの方が100倍お似合いです。「天才」と呼ばれるバットコントロールで不可能を可能にしてくれる人でした。私が個人的に好きなポイントとして、野球選手は試合中どれだけ怖い顔や真剣な顔をしていても、喋らせると一気に高校、いや中学生レベルになります。西川選手は試合中めちゃくちゃスカしまくって天才みたいな顔をしてますけどベンチでは親しみやすいただの兄ちゃんみたいな感じでした。言葉は最低限で軽く聞こえるけどバカっぽさもないし嘘もないそのバランスが好きでした。まぁできるっしょ?みたいな顔をして、裏で当たり前に努力して成し遂げちゃう人って本当にかっこいいなと思います。努力って、方向性がわかってたら誰でもできるものだと思うんですけど、西川って意外と「わかんないけどとりあえずやる」ができる人なんですよね、かっこいいのにかっこつけない、そうでありたいなと思います。

オリックス行かないでよぉ・・・と思いつつ、まあそれはそれだなという理性的な考えも浮かび、やはり私の推し球団はカープから揺らぐことはないなと改めて思いました。

やっぱり、意地と執着ですね。No Carp, No Life!ずっと推す!