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ブランディングって何?

「あり方を決め、行動で裏づける」

私は、ブランディングをこのように捉えています。

まず、あり方。
自分がどうありたいか、どうあるべきかの自己認識と、他者からどう認識されるかの両方が混じりあって、あり方は決まります。俗にいう、アイデンティティですね。
アイデンティティを決めるときは、自分がどうありたいかが最初にくるように思います。

たとえば、誠実な人物でありたいとします。誠実な人物は、その時点で誠実ならまわりからそう認識されているはずです。いま認識されていなくても、これからまわりにそう思われるよう振る舞うこともできます。逆に、まわりから「あなたは誠実だ」と言われ、そうなの?と気づく場合もあります。現在の状況がなんであれ、自他ともに認める人間性が「あり方」であり、それをどう実現するかが次のステップです。

「あり方を決め、行動で裏づける」

あり方を決めたら、次は行動です。商品やサービスで考えるとややこしくなりますが、人間でいったら「立ち振る舞い」が近いと思います。

立ち姿は、見え方。どんな衣装を着て、どんな姿勢で立つのか。振る舞いは、対外的な出来事や人間関係に、どう反応するのかということです。

ブランディングで、派手なことをする必要はありません。もちろん、最初にあり方を規定し、それを体現するための見ため、つまりデザインを整える際はひと息に進めますので、ある程度のまとまった費用や労力が必要になります。

ただ、その人の「あり方」は、そのあとの日常にあらわれます。日々の習慣、無意識の行動、人との関わり方。一つ一つの立ち振る舞いが、その人らしさをつくっていきます。これは私が考える、あり方を行動で裏づけている状態です。

誠実なあり方をめざす人は、約束の時間の少し前に現場についているだろうし。自由奔放さを自分のあり方とする人は、月の半分以上を家以外で過ごすかもしれないし。機能美を追求する人は、フリフリの日傘を持たないだろうし。計画的でありたい人は、コンビニのビニール傘を買わないだろうし。

傘ひとつとっても、何を選ぶかにその人の「あり方」がにじみでます。しゃべり方にも、スタバで何をオーダーするかにも、スタバに行くかどうかにも、その人の「あり方」が行動にあらわれるのです。

軸が定まらないのは、あり方が決まらないのと同じです。どうありたいかのハンドルを自分が流れていない状態だと、行動に一貫性が伴わない。立ち振る舞いは、支離滅裂になる。まわりからすると「この人をどんな人として認識したらいいか分からない」となる。

案件のご相談をいただく際に、よく「軸を定めたい」と言われます。その軸、とは「あり方」のことです。

あり方、を定めるのは難しいかもしれません。しかし、できます。
そしてさらに難しいのは、それを行動で裏づけることですね。地道な行動を継続する必要がありますから。

大丈夫。私も修行中の身です。全然できていないな、ダメだなと思う場面も多いです。しかし、人と違う自分でいるためには、地味に地道にやり続けるしかないから。

ブランディングってね。劇薬でも、魔法でもない。地味な行動の積み重ねなんです。いっしょにがんばっていきましょうね。

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