ユーフォ定演2024.2.3 昼の部感想(イラストつき)

あらすじ:ユーフォの定期演奏会に行ってきたので、ときどき絵付きで感想を書きます。
ネタバレがあるので、構わない方はそのままどうぞ。

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【1曲目:オーメンズオブラブ】
開幕テン上げ曲。
アンコン編の映画はもう擦り切れるほど観たが、何回観てもオープニング曲はやっぱり気分が上がる。
しょっぱなから後ろのパーカス組が楽しそうに揺れており、"響けユーフォニアムアンサンブルコンテスト編パーカッションパート愛好の会"会員としては解像度が高くて良かった。あとコントラバス(およびエレキベース)担当の2人組が息ぴったりな感じでとても良かった。

『オーメンズ』はユーフォ劇中では1番のみの演奏となっていたが、サントラや今回の定期演奏会では当然、フルで聴かせてくれる。音の厚みも相まって、壮大なオープニングとなった。満足度高かったです。


【2曲目:フラワークラウン】
ここから各パートのアンサンブルが始まる。

大和田先生も言っていたが、でかいハコでの少人数かつ指揮者なしの演奏なんて、まぁ考えたらプレッシャーやひとりひとりの責任の重さが尋常じゃない。それでも見事に演奏し切った奏者の方々には分け隔てなく敬意を表したい。

フラワークラウンは最初ちょっとトランペット自信なさげ?な感じだったが、フルートとの掛け合いを重ねるうちにトランペットの方もスパッと堂々とした演奏に切り替わっているのが良かった。よくライブ演奏の事を生き物に例えるのを聞くが、これはまさに「闘いの中で成長している」感じだった。

【3曲目:ティータイム】
トランペットとトロンボーン2人組、凄くなかったですか??
音の厚みを出すためにペットとボーンが2人編成だったわけだが、特にトランペットの2人組が、2人で吹いているのを全く感じさせないほど音がぴったり合っていた。高度なユニゾンはソロと区別がつかないのか…

演奏自体も努めて自然体で、まるで準備運動でもするような軽やかさで、吐息を「フッ」と入れるように吹いていた。渋い。

【4曲目:メヌエット】
豊田さん土屋さんも言及していたが、息のぴったり具合、音の上品さがすごい。
オーメンズでベースを担当していた先輩?らしき人が主旋律。恰幅のいい兄ちゃんが副旋律担当だったが、音と音の繋げ方がめちゃくちゃ滑らかで、常に寸分の間隙なく淡々と音が奏でられていた。コンバスって実際こんなものなのか、お二人の演奏技術がべらぼうに高いのか。おそらく後者であるように思う。

あと演奏が終わった後、主旋律担当の方がお辞儀するときにコンバスの肩を持って一緒にお辞儀させていた。かわいい。



【5曲目:フロントライン】
チーム黄前の曲。改めて見ると順菜ポジションの人は楽器をいくつもこなさないといけないのが可視化されていたので大変さが際立っていた。つばめポジの方は、息を止めたりせず伸びやかに演奏していた印象。


ここのフロントラインのトランペット担当も2人いたが、ひとり飛び抜けて上手い人がいて、感嘆していた。なんかめっちゃ麗奈っぽいな、と思うなどした。


余談だが、このアンサンブルの曲と曲の間には、本日参加された演者の方が「本物のアンコン編の司会」という体で楽曲紹介をしたりしていた。
その中で、メヌエット終了後に奏と梨々花がコンバスコンビに挨拶しにいく一幕があり、なぜか演奏後なのに「敵情視察」という名目で求にちょっかいをかけにいく奏と、「根は良い子なんです〜」と本人に代わって弁明する梨々花という場面に遭遇し、(そんなのアリかよ!)と思った。びっくりした。

【朗読劇】
求・緑・奏・梨々花の4人での朗読。
オーケストラの演奏会に向かう求緑と、お菓子作りの材料を買いに行くりりかなとがばったり出会ってしまうのだが、なんだかんだ梨々花の誘導もあって色々な事を話し、最後には4人で写真とか撮ったりする話だった。
梨々花に会話の主導を握られ、振り回される奏に、事あるごとに求に突っかかる奏、返す刀の求、調停する緑など、いい日常回って感じの内容だった。

あと求が緑を褒め称える勢いがすごかった。「ヨッ!!緑先輩!!」とか言っていた。

私の中の「求はそんなこと言わない」派と、「言 っ と る や ろ が い」派がせめぎ合っている。

あと、周りにはグイグイいくけど梨々花には押され気味の奏もいた。あじついてておいしかった。
なんかここでも求と奏の掛け合いがやたらあって、しかもお互いに求は副部長、奏は部長とパイプがあるので変に話が繋がる、という妙なちぐはぐさがあり、面白かった。シナリオライターに求奏派がいらっしゃる?
3期もたくさんシーン撮ったみたいな事言ってたので期待している。

【6曲目:DREAM SOLISTER】
TRUEさんといえばの定番曲なのだが、キャパの大きさのせいなのか本人が"最強"なためか、声がめちゃくちゃに響いていて、それなのに耳に心地いい。
普通、楽器とかでも高音のアタックが入ると(音外したりせんかな…)みたいな余計な思考がよぎる事があるが、TRUEさんに至ってはもう何も心配せず聴いていられた。(なんでこんな高い音出るの??)という疑問と、(まぁTRUEさんなら出るか……)みたいな謎の信頼感があった。

【劇伴集】
雨宮さんもおっしゃってたが、各演奏がそれぞれ聴き入るほどに音の層が深く、当然、家で普通に劇伴を聴いてるのとは違う趣のメロディであった。
演者の方は舞台袖の隙間から演奏するのを覗いてたらしいが、雨宮さんは覗きながら「金ピカだー!」とおっしゃってたらしい。金ピカだよね…コンサート会場で照らされた楽器って。

【7曲目:アンサンブル】
再びTRUEさん登場。劇場版でEDに使われた曲。
バラードなのだが、音量がでるとこはキッチリでるので、またしても圧巻の歌唱力を体感する。
豊田さんも指摘していたが、伴奏なしでイントロソロから入って、あの音程どうやってコントロールしてるんだ…となった。
TRUEさんの歌い方の特徴として、歌詞を意識した振り付けや振る舞いをしているところをたびたび感じていたが、歌い終わった後に演者の方がそれを聞いてみたら、実際イントロ部分など「お客さんに語りかけるように歌った」とおっしゃっていた。その気持ち、きっちり伝わりました…

ところで、特にすごいな〜と思ったのは、
"1人では鳴らせない未来"のところでは、楽団の方に身体を向け、
"タクトが導く先へ"のところでは、指揮者に手を差し出す、
といった具合で、歌詞と振り付けを見事にリンクさせていたところ。なんなら場所によってはくるっと一回転して高らかに歌っていたのだが、そんなに軽々とできるもんなのですか??と呆気に取られていた。

【宝島】
ここからアンコール。
TRUEさんが舞台袖へ消えたと思ったら、アゴゴベルを軽快に打ち鳴らすパーカスの女性とその愉快な仲間たちが3人現れて急にイントロが始まる。
コンバス・チューバは演奏がないところではコンバスをクルクル回したりチューバを上げたり下げたりしていた。お茶目。


最後は全員立ってゆらゆら揺れながら演奏するわけだが、ここがもうアニメ本編の駅ビルコンサートの時の動きと完璧に一致していて再現度がすごかった。

【三日月の舞】
ユーフォやるなら毎度の定番曲。
人数が多いせいか音の厚みがより一層感じられた。
また、フロントラインで(めちゃくちゃ上手いな…)と思って見ていたトランペットの人が例のファーストのソロを吹いていたので、やっぱ上手いんだ…となった。自信たっぷり高らかに吹き切る様はもうほぼ麗奈だった。
最後にかけての盛り上がりもまた圧巻だった。演奏が終わった後は、できる限り感動を動きで伝えるためなるべく手を高めに掲げて拍手するのだが、一番拍手したんじゃないかと思った。ソロオーディションで脇目もふらず麗奈に拍手する久美子みたいな心境であった。


【ムーンライトセレナーデ】
締めの挨拶が終わり、豊田さんが最後はこの曲で、と紹介があった曲。

なんかえらい高いとこからぶら下がってるマイクがあるな、と思ったらユーフォ奏者の方が登場。銀色(確か)のユーフォを掲げてアンコン編ラストの『ムーンライトセレナーデ』を情緒たっぷりに吹き切っていた。
眼鏡で、男性だったので、たぶんいつぞやの定演で『響け!ユーフォニアム』をソロで吹いていた方ではないかと推測する。
伴奏もしっとりとメロディを支え、劇場版の怪しい予感とはまた違った、ムーディな曲調となり、エンディングにふさわしいラストを飾っていた。

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総合すると今までと比較してもたいへん楽しかった。演奏の技術も楽しいライブ感も演者のわちゃわちゃ感も、こちらをたのしくさせてくれるものだった。
普通こういう定期的な催しってマンネリしがちな印象なのだが、楽団側の創意工夫と心から楽しんでやってる感じがひしひし伝わってきて元気が出るものだった。
やっぱり円盤化してくれないですかね??だめ??

アニメの放映に関する情報も新たに更新されたので、今後を楽しみにしつつ、あじついてる余韻を噛み締めながらあじなくなるまで浸っていたいな、と思う。ありがとうございました。

以上。

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