大阪の満腹論
この土日、近畿に遊びに来ていた。
ユーフォファンのフォロワー諸兄姉においては京都で3期アニメの先行上映を観に行っている人が多かったが、私は行っていなかった。
というのも、最近入会した坂本真綾のファンクラブイベントがちょうど3/16にぶつかっていたからである。
まぁ最悪アニメの方は放送日になれば観れるし…なんたってファンクラブの方は20周年という節目ですし…
当方、アーティストのライブには近場でやってたり都合が合えば行ったことがあるが、ファンクラブイベントは初めてだったので、どんな感じなんだろうと思っていた。期待半分不安半分。
結果から言うと、まぁ期待全分大満足。という感じ。
ファンクラブ会員向けに一生懸命考えたであろう企画や選曲に、新参者のこちらとしても大変ありがたい気持ちだった。
とはいえ、ファンクラブに入ってる人に向けてのイベントなので、内容については詳しく述べない。というか大半興味なさそう。
面白かったとこだけ述べておくと、アクスタ文化に比較的否定的な坂本真綾が今回初めてご本人のアクスタを販売していたのだが、それにまつわるエピソードで、『友人夫婦にアクスタを送ったらお子さんの手によってゴジラのフィギュアにかぶりつかれている状態で並べられ、しまいにはおままごとのフライパンの上で炒められていた』という話。さすがに笑った。
前置きを終えたところで、自分がこの土日でやった事を書き連ねていく。
今回の旅のテーマは、「今やりたいことは今やろう」というものである。
というのも、しつこいようで申し訳ないが、今回行ったファンクラブイベントのホストである坂本真綾の著作『from everywhere.』の前文に、以下のような記述がある。
なんというか、耳の痛い話だ。私も現状に甘んじて自分を変えられていない点に心当たりはいくつもある。
たとえば、買ったきりそのまま読んでいない積み本とか……あれ?俗っぽすぎ?
そんなわけで、今回の旅は出来る限り、今まで「やりたかったこと」を実現できるように予定もほとんど入れず、しかしやりたい事はしっかり組み込んで臨んだ。結果的にはやりたいことの全部はできずだいたい8割くらいの達成率だが、ひとまず旅の顛末を記す。
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【1日目】
…1日目っつっても、ファンクラブイベントしか行っていない。 完。
とまぁそれで終わらせてもいいのだが、せっかくなのでそれまでのあれこれについて記すことにする。
ファンクラブイベント内で、大阪のグルメにまつわるエピソードトークがあった。
そこでふと思ったのが、私は大阪のグルメについて全然知らないな、という点。
大阪でたこ焼き食うならここがええで!とか、お好み焼きならこれがベスト!とか。
レビューである程度アタリはつけられるが、最終的に評価するのは自分自身だし、そのお店について自分自身の経験からしっかり語れるようになっておきたいと今更ながら思った。
ただ残念ながら、Xにあげたように、たこ焼きに関してはぶっちゃけ食べ比べできるほど違いが分からなかった。面目ない。
でもほんとにおんなじ味だったんですよ…ネットの定番紹介記事など気にせずもっとイロモノに挑むべきだった…教訓。
【2日目】
2日目はそれなりに色々ありました。Xにあげてた分は重複するので省略する。
ちなみに、菅原院天満宮は一応目的ありきで参詣した。勉学頑張ります。
まず肉吸い。上記に述べた大阪グルメトークに「現地の肉吸いは味が全然違う」と坂本真綾本人が熱弁していた。
じゃ食うっきゃない。となって食べに行く事に。
場所はメトロのなんば駅からほど近い千日前にある『千とせ』というお店。別館は夜までやっており、本館と比べても味の優劣はないとの事だったためお邪魔した。
なんで卵かけご飯が??と最初思ったが、味を確かめてほのかに納得した。
肉吸いのだしは、典型的な関西だしと同じく薄味なわけだが、鰹節と薄口醤油から作られる合わせだしが、旨味成分の相乗効果によりなんとも言えない重層的な味わいを形作っている。
俗に言う「たまごかけご飯専用醤油」とかも、味付けにだしを加えているものが多いため、そういった意味でも相性がいいのかもしれない。
なんで鰹節と薄口醤油を使ってるって分かるんだよ、と思われるかもしれないが、なんかググったら普通にレシピが紹介されていた。そういうの普通に公開しちゃうのね。
じゃ「現地の肉吸いは全然違う」と言ってたアレはなんだったんだ…?関東は関東風の濃い味付けだったとか?
…まぁ細かいことはいいか。
ふたつめ。
昨日のイベント会場のZepp nambaの周辺には「木津市場」があり、海鮮などの卸売をしているが、そのほど近くにそれらの食品群を扱った、飲み屋街…と言っていいのか独特な雰囲気のある小さな飲食店群があり、フォロワーさんから「ウマいよ」と教えられたので、せっかくなんばまで来たんだし、と行くことにした。
結論から言うと、まぁあの…行けなかったです。
というのも、予約いっぱいで席自体は空いているのにもう入れなかったり、「今自分1人で回してるので…もうキャパオーバーです」と断られたりしたためである。
曜日を考慮していなかった…自分の他に2人組の女性客も門前払いにあっていたので、ひいきとか嫌がらせとかそういう類でもないらしい。こんなことなら昼にさっさと出向いて行くべきだった。
しかし、ここで引いては「やりたいこと」が達成できないままである。
半狂乱で棍棒を振りまわして店主を脅し、ダイナミック入店するのはあまりにスマートさと常識に欠けるので、同じくなんば周辺で海鮮を扱ってる店を探すことに。
すると、メトロなんば駅から徒歩1分くらいのところに「なかよし」なる居酒屋があった。
ユーフォフォロワー諸兄姉においては、聖地宇治の周辺に「なかよし酒場」なる、どう考えても"あの2人"を思い浮かべざるを得ない確信犯的酒場を目にしたことがあると思うが、なんばにも"なかよし"は存在した。なかよし川、大阪進出。
これが結構な「当たり」だったため、せっかくなので紹介する。
まずお酒の種類が多い。日本酒、焼酎、梅酒、泡盛…とにかく数が多い。
それに加えて、結構有名どころのお酒が揃っている。日本酒だと秋田の「新政No.6」、兵庫の「醸し人九平次」、焼酎だと「百年の孤独」、その原酒となる「中々」、だいぶ前に飲んだ三重の日本酒「作(ざく)」もあった。ガノタに非公式で推されているが、きちんと賞も受賞している由緒あるお酒。彗(しゃあ)というお酒もあるが、そっちはなかった。
以下を注文した。
黒龍は福井の日本酒。紹介欄に「キレがある」と書かれていたので辛口かな?とか適当に頼んだのだが、実際最初の口当たりは甘くて透き通った味。しかし後になるにつれ喉に焼けるような爪痕を残していき、体温が上昇する。名前に納得。
フグの白子は、これまた今まで食べたことがなかったから頼んでみただけのことである。
実際に食べてみた。まずは白子のみで。
……ウワッ……………
と声が出そうになった。未知の食感。
中がみっしり詰まっているような、それでいて空を切るような嚙みごたえ。私はいけたが、食感に敏感な人はそもそも咀嚼できないんじゃないかと思った。
だがそこはやはり高級魚。添えてある薬味やわかめと一緒に食べると、味の変化もあって不思議と美味しく食べられた。
そういえば昨年フグ刺しを食べた時も、厳格に「このポン酢」「この薬味」で食え、と食わせる側から指示されていた。食べる組み合わせの問題なのかもしれないと思った。
次の注文
なまこ、と聞いて何を連想するかと言われれば、2022年に放送していたTVアニメ『DIY(どぅー・いっと・ゆあせるふ)!』の水着回で、場面の切り替わりに一瞬だけなまこのカットインが入っており、聞く所によるとそのシーンは山田尚子監督が、DIYの監督からの要望を受けてそのシーンだけ描いた。というエピソードである。
意味不明エピソードすぎて印象に残っている。未だに意味がわからない。
なまこを見た事はあっても、食べた事はない。じゃあ食べたろ!と思った。
え かっっっっっっっった
噛み続けても噛み続けても噛みきれない、サザエとかの食感に似ているが、あれを更に硬くしたような感じだった。
なまこって結構ウネウネしてるのでもっと柔らかいもんかと思っていたが、刺身にするとこうも硬くなるのかと思った。死後硬直??
セットで頼んだ而今(じこん)は、三重県の日本酒。名前だけ聞いたことがあったので注文したが、大層甘かった。
紹介欄には「ジューシーな口当たり」などと書かれており、刺身と合わせるにはちと失敗したか、という気持ちがよぎったが、飲み進めるうちにそれらは全く気にならなくなった。
というのも、確かに甘いには甘いのだが、その果実のような甘さが口内にべったり残ることはなく、非常にすっきりした後口だった。
日本酒独特の甘さを体感しながらも、喉を通るとそれらはスッと消えてなくなる。不思議な体験だった。
ちなみに、店の雰囲気も店名の『なかよし』に違わず、若い従業員も年配の従業員も程よく感じの良い方が多かった。なんならカウンター越しに魚を捌いたりイカを揚げたりしているおっちゃん職人が1番気さくで、良い意味で職人気質っぽさがない。おすすめです。
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旅の出来事として撮れ高の高そうなものはこれくらいだ。
とはいえ、やはり自分の足で訪れ、自分の舌で味わう「体験」こそ、人生経験として確かな感触で積み重なっていくもののように思う。あと日本酒の味って酔ってるから忘れやすいんですよね。備忘録です。
今やろうと思えば出来るけど、なんとなく先送りにしてしまうのは、ありがちではあるが、意識して無くしていけたらと思う。
今しかできない事をすぐにやらなくちゃ!の精神でいきたい。そんな次第。
以上
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