【あとがき】その愛に堕ちて咲けについて

小説投稿サイトのエブリスタ様で毎週更新させていただいた拙作『その愛に堕ちて咲け』が完結しました。
連載中も毎週楽しみにしてくださった方もいて、さらに完結後、エブリスタのBLジャンルランキング(7/9)にて6位をいただきました。また完結バブルがやってきましたね…。

こちらのお話はPixivサイト様にて初回投稿したのが2016/5/26なので、丸々一年かかってしまったことになります。本当に長かったですね。
なぜこんなに時間がかかってしまったのか、というのには理由があって、もともと和田拓海というキャラにはモデルとなっている友人がいるんです。(※事前に承諾を得ており、お話の内容も相談しています)
小学校の先生を目指している友達でいろいろお仕事内容を聞いている内に、試験期間に突入、ストーリー的にも先生の苦労が耐えないところになってしまい、一旦更新をストップしました。私のお話の中で、和田くんが苦労するところが、友達に悪影響を与えてはいけないなと判断したんです。
結果、友達は晴れて合格して、この春から先生としてお仕事を始めたので、更新を再開させました。

※以下、ネタバレ含みます※
和田については、要のお話を書いたあとで、Pixivでもエブリスタでも「彼を幸せにしてほしい」というリクエストを今までで一番頂いたキャラでした。
優しすぎるが故に好きな人の幸せを優先して、そして何よりも一途。だからこそ、みんなが応援したくなるのかなと思います。
私の中で、公募作品を書く時には、できるだけ受け視点で、かっこいい攻めを書きたいというのがあります。
なので今回の和田の話については、最初から公募向きじゃないと判断してました。だから好きなように書かせてもらったというのがあります。書いてて楽しかったです。
途中、楠木みのりが出てくるあたり、杉浦が嘘をついていたというあたりは、本当に和田くんにとって受難でした。好きだという気持ちだけでは突っ走れず、他人の幸せを優先に考えてしまう和田が、ちゃんと自分の幸せについて考えられるのかどうか、という心境の変化を軸にしたので、読んでいる人に苦しい思いをさせてしまったとも思います。和田を愛されるキャラ、応援されるキャラ、そして幸せになってよかったと思えるキャラに成長させることができて、本当にほっとしてます。
杉浦に限らず、年上の受けというのは包容力があるタイプと、前回の一狼のように守ってあげたい、甘えるのが下手というタイプがあって、杉浦は前者でした。ひょうひょうとしていて心が読めないキャラを書くのは難しいのですが、和田と杉浦は本質的に似ているタイプだと最初からキャラを決めていたので、早くそれをお届けしたくて、うずうずしてました。その書き手としての焦りが、多少駆け足感を出してしまったかもなぁと反省点は少しあります…。
何にせよ、最後は純太郎と要、和田と杉浦の四人が仲良くご飯を食べるというシーンを書けてよかったです。

私の中でこの二人についてはこれで終わろうと考えていたのですが、この二人が付き合っていく中で、ちゃんと試練を乗り越えることができるのか、疑問が湧いてきまして…少し考えてみたところ、なかなかしんどいプロットが出来上がりました。和田のモデルの友達からも『これはあかん。しんどい』とお墨付きをもらってます。
こちらを読んでくださっている方だけに少しだけお話すると、二人の学校に教育実習生がやってくるところから話が始まります。そして彼はすぐに和田を気に入ります。杉浦は彼がマイノリティであることを知り、和田を狙っていることに気づき、なんとかそれを和田に伝えようとしますが、慕われることに慣れていない和田は彼の好意を勉強熱心な学生と勘違いし、彼に親身になってしまいます。
和田の弱点は『押しに弱い』ところ、杉浦の弱点は『すぐに自己完結する』ところで、この試練をどう乗り越えるのか、というお話になります。
さて、その前に、私はいつ書くのかな……(カレンダーをチラ見)

ひとまず、目の前の原稿をひとつひとつ片付けていくところから始めます。
噂のBL合戦については、また後日、別記事で落ち着きましたらば。

ではでは。

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