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【あとがき】雨が止むまで待って

 こちらの作品でBL合戦秋の陣【クロスノベルス賞】に参加させていただきました。公募作品につき、エブリスタ様でしか公開しておりません。会員でなくても読めますので、もし興味ある方は、こちらからどうぞ。
 というわけで、怒涛のBL合戦夏秋は幕を閉じました。結果、夏は1作品、秋は2作品(おや?)を投稿し、締切の時点で規定文字数を守り、完結をつけて、公開したので胸を張って間に合ったと言えます。※滑り込んだともいう。

 作品のあとがきの前に、私の締切日の怒涛の更新について備忘録として書いておきますね?
 現在は102,374文字ですが、前日の時点で文字数は公開時点では62,000文字でした。当日の朝、81,000文字だったので文字はクリア、そしてそのあと当日に20,000文字を書き上げたわけですが、よく生きてますよね(他人事)
 でもこのお話については、プロットを章ごとに分けて台詞も先行して書いてたこともありまして、あとは組み立てるという作業が主でした。もう途中から「小説ってどうやって書くんだっけ」っていう境地に辿りついてしまうくらいに気持ちだけが焦りましたね。

 前もって書けなかったのか、と言われれば、このお話については時間が足りなかったのではなく、書けるまでにとても時間がかかったんです。

 私の中で、作品は書く前に頭の中で出来上がっていることがほとんどです。ただ今回だけは、その仕上がりが遅かった。ずっと答えを見つけられませんでした。逆に言えば、それくらい大切にしたいと思った話で、ちゃんと自分の書きたいエピソードを入れて書き上げたらすごくいい話になるって思えたんです。けど実際、最終章の時点で、これはクオリティ的に厳しい。もっと時間をかけたいから、応募をとりやめたいという選択肢も頭をよぎりました。ただ、納得がいかない=参加できない、ではないのだと考え直しました。参加資格をクリア=参加できる、なんだと。参加することに意義があるって状態です。こわい^^;

 今年一年で創作BLを書く仲間が増えました。以前は、ひとりで壁打ちしているだけでしたが、いつしか隣のコート、そのうち両サイド、そしてたくさんのコートがあるところ、という感じにどんどん広がった感じです。今は、こんな深夜でも誰かが書いているなら頑張ろうと思えるほどになりました。
 この合戦も、みんなが参加して、自分も参加して励まし合って頑張る。そして参加しなきゃ置いて行かれてしまうかもしれないという焦りもいい意味で背中を押してくれる。多少無理をしても。自分の限界を少し超えると、次につなげられる。とてもいい経験をしました。
 今まで、10万文字なんて私には夢の夢でしたし、はっきりいって壁でした。
長編のプロットを最初に仕上げたことも初めてですし、一気に(ほぼ1ヶ月かよw)書いたことも初めてです。もう二度と嫌……1ヶ月はきつい……真似しちゃだめ。
 ちなみに写真は、原稿中にどうしても食べたくて行った某サイゼ様のアラビアータです。

 というわけで以下はネタバレになります。

今回の主人公は前作に出てきたモブキャラです。実は前作ではすでに妊娠した状態で出てきておりますがwww
ちなみに、前作のあとがきはこちらです。

 私の中で今回は行く末を読者が応援してくれるような、そんなキャラを目指しておりました。あときちんと恋愛させたい。攻めがいつから受けを好きで、受けがいつから攻めが好きになるのか、という過程を大切にしたい。そこにちゃんとオメガバースを残して、なおかつオメガバースを前向きに考えられるお話にしたい、と。

 今回は雨を発情期に例えている話ですが、普段の生活で雨は嫌だなぁって思うときと、雨が気にならないときがあると思うんです。清史はまだ心の余裕がなくて、そう思えなかった。けれどラストシーンでは向井と一緒に雨を見上げている。苦痛に思わなくなった、この人と一緒にいれば安心できる。そこにセックスはなくてもいい。ということに気づくまで時間がかかった。
 うまくいけば、清史は健司ともう一度やり直せたかもしれないです。けどすでに二人がもうこの先、別々の道を歩くと決めてしまったのでその退路は断ちました。

 作中に出てきた人たちは、みんな愛すべき人たちです。事務員の信号機トリオや、カタブツの纐纈先生、実は時間の都合で削りましたが、元奥さんのエピソードもありました。彼女もまた、αの夫を持つということに悩んでいたβの女性なのです。

 先生のせいでオメガバースなのにセックスのない話になるとこでしたので、モブxキャサリンを頑張りました(がんばるとこ違うね)あんな相手でも昔は楽しかったんでしょうね、キャサリン。

 そして今回の表紙は刀川えいりさんにお願いしています。彼女は別の公募で大賞を受賞したほどの書き手でありながら、絵が上手なんです。ずるいな。
 キャサリンの絵を美しい男性とイメージしていたので、きれいな人物を描く、彼女の絵で見たい!そんな思いでお願いしました。結果、キャサリンは男性の姿でも美しかった!そしてダサイけどかっこいい向井先生も最高でした!本当にお願いしてよかったと心から思います。

 さて、いよいよ12月ですがご無沙汰していたPixivで子育てBLを書きます。こちら、春のJ庭で本になる予定です。
 そして12/25にはエブリスタで某作品のスピンオフを始めます。こちらは『この方の描く絵が素敵だ!』と思って繋がらせていただいた方に、貴方に表紙を描いてもらえたら幸せだ!と口説いて(!?)引き受けて頂けましたw 彼女の絵柄に合った大人の話になりそうです。書くのが楽しみ!

 公募は来年までお預けですが、インプットしながら、楽しく書いていきます。

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