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年齢と共に。

30を越えた頃からきちんとした革の製品を使うようになってきた。若い頃は「ちょっと高いし手入れが面倒くさそう」といったイメージが先行し、あまり使うことがなかったが、わからないものだ。

思えば、最初に「それなりの値段の革製品」を買ったのはレッドウィングのアイリッシュセッターだった。これは、中高生の頃にキムタクが履いていて「働き始めたら買おうと思っていたアイテム」の一つだった。そのミーハー心を持ったままサラリーマンになり、働き始めて最初の冬に嬉々として買いに行ったのをよく覚えている。10年以上の付き合いともなると、それなりにくたびれてきているが、まだまだ現役。今も冬の相棒として活躍している。

その後、ある程度の年齢になると「それなりに良いものを長く使いたい」という思いが蓄積していきビジネスシューズとしてリーガルの革靴を買った。これも未だに最前線の一足。最近はスーツを着ることが殆どなくなったので、履く機会は減っているが、年に1,2回ブーツを手入れするときに一緒にメンテナンスしている。シャキッとした形がとても好き。

そして、最近のお気に入りの革モノはヘッダー画像にしたポールスミスの腕時計とエムピウの財布。

ポールスミスの腕時計は、2015年頃に発売したもので、その時に一目惚れしたものの、当時は腕時計を使う習慣もなく買うのをためらっていた。初めて仕事で海外に行くことになったのをきっかけに購入。

どうやら今はカタログ落ちしてしまったようだが、ランドセルと同じ革を使っているバンドやシンプルながら意外と色の多い文字盤、少しごつ目のサイズなど、デザインは今でも最高に気に入っている。

が、この翌年には「仕事でタフに使うならG-SHOCKだな」とG-SHOCKになり、更に翌年には「海外行ったときに自動で時間合わせてくれるの便利すぎる」とMi-band→Apple Watchと変遷していき、今に至る。また機会があれば使ってやるからな・・・と思いながら、今彼は寝室の机のコルクボードで時を刻み続けている。

そして最もヘビーに普段遣いしているのがエムピウの「millefoglie」私が使っているのは滑革のもので、エイジングを楽しむモデル。

買ったときはこの色。2018年の秋。

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それが二年弱でこの色に。

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写真の現像がぜんぜん違うとはいえ、それでもわかる色の違い。革は程よく色が変わり、同時に柔らかくなってとても使いやすい。カード入れが使いにくいと感じる人もいるようだが、私はとても手に馴染んだ。そして、買ったタイミングを確認して2年経っていたことにびっくりしたくらいに、飽きが来ない。これまでは、財布は1年〜2年経つと角が落ちたりしたのが気になって買い替えたくなっていたが、この財布はむしろそれがとても良い。長い付き合いになりそうな一品。

月並みだが革製品は長く使うと味が出てとても良くなる。自分の道具になっていくのが非常に気持ち良いのだ。これは「知識として知っている」人が多いと思うが、実際に自分の道具として手に入れて使っていき、その良さを実感すると「なるほど、先人がこぞって同じことを言う気持ちがわかるな」と思いながら私もこういうのである。

革は大事に長く使うと味が出て良いですよ。

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