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家出計画  告知・1

いよいよ、引っ越しまであと3日。

この家出計画、最大の山場です。
週末に母親に告知をした。

息子がスクールで居ない土曜日の夜。
ご飯を提供して食べ終わった母に切り出しました。

「来週の26日に引っ越しします」

母はしばらくフリーズした。
そして、「何故?そんな突然・・・。」と。

だから、ゆっくり丁寧に決して声を荒げることもせず
淡々と話ししました。

まず、この先の母の生活について手続きした内容を読み上げ
申し送り。きっと頭に入らないだろうから事前に書面にしておいた
ものを見せながら。
そして、この家出でもし母が私を許せないと思うのならば
親子の縁が切れてもいい覚悟でいると伝えました。

頭が真っ白になったのだろう。
何も考えられない様子で泣き出した。
「なんでこんなひどいことするの・・・ひどすぎるよ。」と繰り返す。
そして話の途中なのに
「相談してくる」と言って2階へあがり電話しだした。
でっかい声で泣きながら状況を誰かに伝えている。
そしてしばらくたつと「ひどいよね!」と電話の相手に同調を求めている。

少ししてまた降りてきた。
そして、言うのです。
「○○(私)にきつく当たってたなぁーって思って
優しくしようと思ってた矢先に・・・」とか
「私が譲歩してもっと接しようと思っていたのに・・・・」などなど・・・

ちょっと呆れた。

【しようと思ってた】を連発するのです。
電話の相手が誰だったかは聞かなくてもだいたいわかる。
その人が言ったのだろう。
そうでも言えば、きっといつもの私なら折れて「じゃぁ、頑張ろうよ」
と引っ越しをやめるのでは?と。

甘いね。

そんな折れてしまう私はもういないのだということを
この引っ越しの決意でわからない母。
泣きつき、改善策を打ち出してますアピール。

いやいや、それ、母の本心じゃないから。
誰かに言わされているだけで。

案の定。
その【しようと思ってた】発言をことごとく斬っていく私に
本性が我慢できずに出てきた母。

【してやってあげてた】ということを挙げ始め
私の考えが普通じゃない と言い出し
おかしい!狂ってる!70過ぎの親を捨てていくなんて!!
と泣き叫びだし始めた。

私はあくまでも報告・告知であって打開策を求めたりするわけではなく
いくら母がこれから改善しますと言ったところで
長続きしないこともわかっているし
泣き叫んだところで、私の気持ちはより一層硬くなるだけ。

もう何十年も、何度も同じことを繰り返してきたこと。
それでも母が変わろうとしてくれなかったこと。
実の親子だったら何でも言っていいわけじゃないこと。
どんだけ傷つくことを平気で口にし
私を罵り、制圧してきたか、
それをすぐそばで見てきた息子にも
傷つくようなことを口にしてきたこと。
親が怒鳴られて苦しそうにしている姿を
本来なら見なくてもいい姿をあの子が見てきていること。

このまま、息子が自立し家を出て
母と二人で穏やかになんて暮らせる想像ができないこと
このままもし、母が寝たきりなどになって介護することに
なったとしても、私には快く介護なんてできないし
する気持ちすらない。
ならば、これ以上、いがみ合ったりお互いに変な気をつかいながら
気の休まらないこの家で暮らすよりも
離れて暮らしたほうがいい

今まで、こんなに冷静に、優しく話したことはないというくらい
そしてほんとに今までのことを素直に口にすることができた。





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