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詩集

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2019年1月の記事一覧

ドライブ

だだっ広い田んぼだらけの景色
アスファルトの上を赤い車が走る
君と僕二人で
まぶしくもあたたかい太陽が照らす昼も
日が落ちて明かり消えた夜も
ずっと一緒だと思っていたのに

ほんとは僕におびえていたんだね?
クルマの運転に夢中で見えてなかったよ

助手席の君の愛想笑いと社交辞令を
本音と思い込んでいたみたいで

僕がそれに気付いたのは
君が休憩したいっていったきり
クルマからおりて消えてから

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古びた写真

古びた写真にうつる君は
今もずっと若いまま

僕だけ置いてきぼりにされて
何年経ったのだろう
また会いたいと思っても会えない場所にいるから
探したくても探せなくて
探す意味もなくて

君と過ごした時間より
独りの時間が増えてきたよ
どうして
あの頃が終わるなんて
僕は想像できなかったのだろう?

古びた写真にうつる君は
今もずっと若いまま

なんだって
いきなり終わるものなのだね?
君が教えてくれ

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