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海外ドラマ『ブロードチャーチ』S2 Ep1 バディたちに見せつけられた

テナントさんとオリヴィアさんによるバディもの Season2 。

2人のバディ味がさらに強くなってきてわくわくな印象。

物語は、エリーの夫、ジョーが殺人犯として逮捕された後のこと。
エリーは刑事の仕事からは離れ、交通課での緩やかで退屈な仕事をして、
日々をやり過ごしている。
彼女の表情は浮かない。今後のことを憂いているからだ。

今のエリーは、ただただ夫が殺人犯として有罪判決を受ける日を待ちわびている。

殺人犯の妻。夫の犯行を止められなかったダメな妻。
大変な重荷を背負ってしまったエリーがつらい。つらい。演じているオリヴィアさんの表情が、もう本当にだるそうでつらそうで、その上イギリスのどんよりした空も相まっちゃって。
いや本当に大変な状況になっちゃったよねエリー。
あいつ(夫のジョー)まじ何してくれてんのだよね、とそっとコーヒーを差し出したくなった。


そして迎えた初公判。
有罪を言い渡されるのを見届けるために集結した町のみなさん。
そんななか、明らかに殺人犯であるはずの被告(エリーの夫)は無罪を主張。
どよめく法廷。

有罪が言い渡されない。

これはびっくりした。
え、違うの? ボーロが犯人でしょ!!!
※  ボーロはエリーの夫のこと。たまごボーロに似ているため私にそう呼ばれている

トンデモ発言で、法廷をひっくり返したボーロが情けないやら悔しいやらで、女子トイレの個室にこもって泣くエリー。

わかる。

女子トイレの個室にこもったエリーを、女子トイレの中まで入って彼女を迎えに来るアレック。

わからない。

この場面はウフフとなった。

女子トイレにズカズカ入っていくアレックは面白いし、「は?なんで女子トイレに入ってきてるのよ!」って泣きながらキレるエリーは可愛い。

アレックは人付き合いは苦手な性格だから、誰かを慰めるのとかおよそ経験がなく、そのやり方がわからない。
ので、とりあえず「ハグする?」と両手を広げて言ってみるんだけど、「やめてよ!どうしちゃったわけ!」とまたエリーにキレられる始末。可愛い。

アレックはいつのまにかエリーに愛着が湧いたんだなと、ほのぼのする。

トイレで激しく口げんかするバディたち。

バディものの王道シーンだなぁとにっこりした。
これからもバディのみなさんは女子トイレや男子トイレで、たくさん仲良く喧嘩して欲しい。


圧倒的殺人犯が、圧倒的殺人犯なのに、堂々と無罪を主張したことによって、法廷がパニックにとなった後。
絶対に犯人を有罪にしなくてはと意気込む町の人々は、超有能な法定弁護士に事件を担当してもらおうということで、一致団結する。

その法定弁護士というのが、シャーロット・ランプリング様。
かっこいい。
こんなに素敵な方を、私はこのドラマで初めて知りました。

麗しのランプリング法廷弁護士に、事件を担当しておくれとお願いしにいくのが、編集者のマギーさん。

ランプリング様とマギーさん。
このおふたりはどうも旧知の仲らしく、実際に旧知の仲なわけなんだけども、
やりとりが一貫して、実に好きだった。
若い頃3ヶ月くらい同棲して、色々とうまくいかずに別れたが、
なんだかんだと関係は続いているふたり感が漂っていて、とてもとても素敵だった。

相手のことをわかりすぎるくらいわかってるから、信頼もしているから。
言いたいことをなんでもぽんぽん言い合えるあの感じ。

売り言葉に買い言葉系の言葉のやり取りは見ていてたのしい。
ははーん、さてはおふたりは仲良しなんですね、と思いながら眺めている。


心がぼろぼろになったエリーはカウンセリングへ向かう。
そんな彼女を、新たな問題がおそう。

ボーロは俺はやってないとか言い出すし、
アレックはなんか女子トイレまで迎えに来るし、
もうエリーは精神的にかなりまいっている状態。

エリーにとってのいちばんの重石は、
なぜ妻である自分が、もっと早くに夫の不審さに気づけなかったのか。

ひいては、
息子の親友が殺害されたのは自分のせいである。

ということ。

大きすぎる責任を抱え込んでしまっているエリーは、見ているこちらがつらい。
気づけなかったと思うよ、誰も。
だって、ボーロは怪しいそぶり全然見せなかったもの。


さて、こんなに大変な状況にいるエリーに、
更なる問題を上乗せする、それがアレックという男。

カウンセリングが終わったエリーを待ち構え、自分の抱えるもうひとつの事件を手伝って欲しいとお願いする。
あんたはストーカーなわけ!?とエリーに思い切り引かれつつ。

「助けて欲しい」「ひとりじゃできない」と、
いつもは小綺麗なスーツ姿なのに、
ちょっと服装乱れて、髪も乱れて、必死な顔でお願いされたら、
大抵は絆されると思う。
あと、絆されないと延々と拝み倒されるという罰ゲームが待っているから、
絆されたほうがむしろマシというのもある。

窮地に陥ったとき、頼れるのは相棒だけ。

いや、バディものってこれだから好き。

「お前とは気が合わなん」「それはこっちのセリフだ」と、
普段はギャンギャン憎まれ口を叩き合ってても、
結局は一番信頼できる人、それが相棒という存在。

結局、アレックの事件(サンドブロック事件)を手伝うことになったエリー。
だが事件の詳細を聞くなかで、アレックがエリーたちの町に来た本当の理由を知り、キレ散らかす。

アレックが町に来た理由は、

・サンドブロック事件の保護した証人のための隠れ家があるから

・証人の目の届くところにいて、何かあればすぐガードできるようにしておきたかった

というもの。

もし隠れ家が他の場所にあったら、アレックはエリーの町にはこなかった。
アレックがこないなら、エリーの警部補昇進を奪われることはなかった。
エリー、怒る、わかる。
昇進泥棒で、2番めの息子のフレッドちゃんの名前をなかなか覚えないで、
女子トイレにふむ混んでくるなんて、
なんて男なの!と思うのも無理ない。

そして、また始まる口げんか。

怒りと恨みの言葉をぶつけるエリー、怯まず宥めるアレック。

やっぱりこの2人の口論は見ていて楽しい。
感情をストレートにぶつけ合える相手がいるのっていいなと思う。
それだけ濃密な関係性だということだから。


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