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お母さんの不安はお母さんだけで大事にしよう

私自身が長く、母親とうまく噛み合わなかったんですよね。
ずっと母が私のためと思ってやってることがズレてるな〜と思ってたり、親が私にさせようさせたいと思ってることがずーっとふわふわブレてるなーと思ったりして、辛い子ども時代・思春期時代でした。

特に思春期の頃はお互い、何をやっても何を言っても噛み合わないで苛立つ頃がありました。こういうことを子どもから思われてるというので、親にしたらもうすでにかわいくない子どもだったかもしれませんね。

その親とは今ずいぶんお互いに丸くなり、距離や時間を開けたことで今は程よくうまく付き合えてるんじゃないかな…?と一方的には思っています。

歳をとるということは幸せなことで、親はそうした思春期のピリピリはすっかり忘れて幸せな部分だけを思い出にして孫を可愛がっています。

今、私が母親になってあの頃いろいろと騒いでいた母の心のうちを想像すると、母は不安だったんだと思います。
またその不安の正体はなんなのか、母親は自分で分からないままオロオロとしながら私と向き合っていたのだろうなーかわいそうになあと、今は少し分かってあげられるような気もします。

親は、親だからこそ、我が子が傷つくのを見たくないんですよね。子どもがかわいそうな目に遭うのに親の方が耐えられないんです。

母親って、自分がみじめなことよりも子どもがかわいそうな目にあってるのが本当つらくて見てられないんじゃないでしょうか。(人によります。もちろん。でも共感していただける方多いんじゃないかな…)

だから、母親は自分が想定できない道へ子どもが進むのは不安だし思わず止めてしまうのではないでしょうか。
だから、母親は成長の家庭でつまづき転びそうになる我が子を見て、イライラぴりぴりしてしまうのではないでしょうか。
私の母親が私に過干渉だった原因はここにあったのだろうと思います。きっと。

選択肢が無限にある育児の中で、お母さんって決めることがすごく多いしコントロールの範囲もかなり広いですよね。
どういうところは子どもに任せて、どこからは母親が盾になってあげるのがいいのか…。難しい問題です。

世間も子どもがつまづくと母親のせいにするでしょう?何か事故に遭えばまず「母親はそのとき何をしていたのか」に関心が集まるじゃないですか。
母親だってできるかぎり我が子のことは守ってあげたいんですよね。それでも、いつまでも手をつないで行く先々についていってやることはできないですよ。社会を信じて、他人を信じて送り出すしかない部分って実はたくさんあります。

子どもをどこまで自由にさせて、どこまでを制限するのか。それは育てている環境やそのときの子どもの年齢など、いろんな要素によって考えることも複雑になっていきます。
正解はなく、周りの人は後出しジャンケンで「もっと〇〇したらよかったのに」と言う。そりゃあ不安にもなりますよ…。

ただ、子どもと自分にひとつ区切りをつけて、「今はこの子を見ている私が不安なんだ。」と気がつくことができているとちょっと落ち着いて過ごせるんじゃないかなあと考えています。
私は母親としての不安と極力目はそらさずに良いお付き合いをしよう!と思いこれまで子どもと向き合ってきたつもりです。難しいことではありますが。

例えば、小さなことで言うと…
子どもが外で泣いてしまったときに「泣かないの」と言わない。これって案外、無意識に言ってしまいがちですがなぜ言ってしまうのでしょうね。

「泣かないの」と言うときの気持ちは、「お母さんはあなたが泣いていると恥ずかしいし困るし悲しいからお願い、泣かないで」ですよね。私は違うのに!と嫌な気持ちになったらごめんなさい。
でもこの「泣かないの」ってお母さんの気持ちでそれは子どもとは別のもののはずなんです。お母さんが泣いて欲しくないんだけど、それを子どもに言っているって分からず無意識に出てしまっている言葉だと思うんです。

それに、世の中みんな子どもが外で泣いていたら「お母さんが泣き止ませないのかな」と思い過ぎではありませんか。
まだ右も左も分からない子どもが泣いているのを、外からそんな簡単にコントロールできるはずがないじゃないですか。できるならみんなやってるのですよ。
いろいろ手を尽くし準備してそれでも子どもって泣くのですよ!だから「もう!いい加減に泣かないの!」って言うしか無くなってしまうんですけど…。
「この子が泣いているのは私のせいだ」と思うから「泣かないのよ」って言わずにおれないんですよね。

お母さんが泣いている子どもにかける言葉があるとしたら「どうしたの?」ですよね。
自分と同じ歳の友達が悲しくて泣いていたら「どうしたの?」って声かけるんですから、それと同じように「どうしたの?」でいいんではないでしょうか。

もちろん小さいうちはうまく理由なんか言えるわけないんですけど、それでも聞くんです。
お母さんはあなたの気持ちを知りたいよって態度を子どもに見せるんですよ。

周りはそんなことを言っている私に「この人何を言ってるの?」と思っていたかもしれませんが、これを読んだ育児中の方、自分と子どものために泣いている我が子には「どうしたの?」「なんで泣いてるの?」と言ってみませんか。

そうしたら、だんだんと子どもなりに説明しようとしてくれるんじゃないかと思います。しゃべれるかどうかではなく、一番身近にいる人に自分の気持ちを分かって欲しいと思う欲が出ることはすごく力になるはずと私は信じています。
それに、ちいちゃな子が精一杯お母さんに気持ちを伝えたがる様子ってめちゃくちゃ愛らしいですよ。

これを読んだお母さんが、少しだけでも肩の荷が降りて、ご自身のお子さんと向き合う時に楽に親子の時間を過ごせますように。

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