日常から消えたあの戦争

今朝の朝日・オピニオン
小説家の柚木朝子氏の一文は、なかなか説得力がある。氏が昨年ほんの観光気分でドイツに行ったとき、町中に戦争モニュメント、戦争博物館があり、テレビ番組で戦争ドキュメントを流していたそうだ。地元の人に聞けば日常的にそんなものだという。
 しかもそれらは、加害者としての立場をも明確にしているという。顧みて我が国の近年の状況は、終戦記念日の数日に限られるように思う。普通の人は、自分で努力しなければ情報が入り難く、次第に戦争は遠くなってゆく。
専門家がちょっと調べただけでも、知らないことだらけでは、一般人には
なおさらである。一般人が、普通に暮らしていても、戦争の知識が普通に入ってくる環境であって欲しい。  
 自分の国の侵略行為や、加害行為のありのままのコンテンツがもっと有ってもいいのではないか。過ちを素直に認め、謝罪し、そして主張すべきは主張してこそ説得力を持ち、日本の民主主義が本物になったと敬われもする。
 どこかの独裁国のように、何でもかんでも自国が正しいとペラペラしゃべっても、馬鹿にされるだけである。

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