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柏木公宰のエッセイ 第六十三回「たちかえりシネマ」

皆さんの「たちかえりシネマ」はなんでしょうか?

・・とその前に「たちかえりシネマ」ってなんだよという話なんですけど。

自分は何が好きだったか何を目指していたか、いろいろ見失っている時に昔好きだった映画を観てあの時の感動を思い出し、自分を取り戻そう。
一度あの頃に立ち帰って観る映画(シネマ)
それが「たちかえりシネマ」です。

ネーミングは僕が勝手に決めました(苦笑)

というわけで今回のエッセイは僕のたちかえりシネマを2本紹介したいと思います。


『アリス』 ヤン・シュヴァンクマイエル

結構有名な映画作品だと思います。

「怖い」「不気味」というイメージをもたれやすいですが、僕は意外と「コメディ」に近いおもしろさがあるように思えるんです。

原作「不思議の国のアリス」のシュールな笑いもちゃんとあって本当好きです。

あと映像、ストップモーションも素敵なのですが、「カサカサ」とか「パキッ」という独特な音もいいんですよ。

この映画を観ていると自分は不条理なもの、非現実なものに憧れをもっているんだなと再認識してしまう。


『悦楽共犯者』 ヤン・シュヴァンクマイエル

同じくヤン・シュヴァンクマイエル監督作品。

はっきり言って「変態映画」です(笑)。

絶対気まずくなるので恋人、家族と一緒に観ないようにしましょう。

でもこの映画のおもしろいところは登場人物全員「おまえらなにやっとんねん」とツッコミたくなるところ。

しかし当の本人たちは真剣で必死で素直で神経質だから余計におもろい。

グロテスクな部分も多いので苦手な人にはあまりおススメしませんが、個人的にいままで観てきた映像アート作品の中で一番だと思っております。

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