吉田組の "戦争"
これがヤバい橋だってことは俺も理解している。とはいえ俺たちが生きてこられたのも、こういうヤバい橋を渡る連中だと周りに思わせて来たからだ。
「チャカや手榴弾くらい目じゃねえってことよ!俺ら吉田組を舐めたらどんな目に合うか教えてやろうじゃねぇか!」
隠れている水谷組の若いのにも聞こえるように叫んだ。俺らがどれだけヤバい武器を持っているか分からせておかねばならない。
自称北朝鮮の工作員が大金の代わりによこしたのは倉庫の鍵。中には横流しされた「兵器」が入っていると言う。上等だ。水谷組の若いのにも見えるよう、これ見よがしに扉を開き、中を改める…!
「兄貴ぃ!!ヤベェっすよ!!吉田組の連中…!
俺たちを空爆する気だ!!」
倉庫の中にあったのは、まごうことなき「兵器」。MiG-29多目的戦闘機だった。
【続く】
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?