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【詩】不眠

眠りを妨げる口づけに囚われて

全てのvision は意味をなさず

一握りの砂として消えていく


かたち作られるはずだった

夢は霧散し

味気ない現実だけが

道を塞ぐ岩石のごとく

不毛に鎮座する


私の何が悪いのか

どうしてこうなってしまったのか


考えてもわからないし

考える気力も湧かない


そんな夜には右半身に宿る

悪魔の轟きと戯れながら

赤い地下鉄に舞い降りる

殺人鬼の軌跡を辿り

朝までむつみ合えばいい

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