マイナーボカロPでも企画がしたい!
歌い手系ボカロPのカッシーです!
「ボカロP Advent Calendar 2023」という企画にお声がけいただき、3日目の記事を執筆することになりました。そうそうたるメンバーですね、場違い感がやばい!笑
他の方の記事はこちらのリンク(ボカロP Advent Calendar 2023 - Adventar)から見られますので、興味がありましたらそちらもどうぞ
さて、少し前に、私は自作曲の歌みたの無償Mix企画をやったところ、11人の歌い手さんたちが歌ってくれました! 私のようなマイナーボカロPの曲を10人以上が歌ってくれるなんて本来はありえないので、企画としては成功と考えています
ちなみにこんな企画でした
今回は、その中で見えてきたことや気づきに関して「マイナーボカロPでも企画がしたい!」というテーマでまとめました!
◇前提:私はマイナーボカロPなのか?
企画した時点の私はこんな活動スペックです。
なまじ活動が続いてきたので「零細」と言い切るほどではないかもですが、世間的にはめちゃくちゃ無名です
ボカロP歴:2年半
Twitter歴:3年弱
投稿曲数:20曲ちょっと
ニコニコ再生数(MAX):ネタ曲2万、ガチ曲数千
Twitterフォロワー数:9000人
半年以内にリプライしたFFさんの数:200〜300人←重要
ボカコレランクイン経験:あり
Mix経験:なし(自分の歌みたを数回やった程度)
◇企画者にとっての最重要ステータスとは?
▼リプライは正義!
結論を先に言うと、イベント企画時にものをいうのは「半年以内にリプライしたFFさんの数」だと思っています
皆さんも、X(Twitter)等で企画やアンケートをやろうと思ったら、きっと「誰も集まらない」ってケースが怖いですよね? 人が集まるかはもちろん企画内容次第ですが、その成功率をかなり左右するのがリプライをしあう関係にあるSNS上のお友だちの数です。その人たちは必ずしも参加してくれるとは限りませんが、少なくとも完全スルーを決め込む確率は低いです。いいねしてくれたり、リプライやリポストで応援してくれたりします。それにより企画ポストのインプレッションが上がるので、それが誰かの目に留まり、参加につながっていきます
▼ボカロPとしての実績はなくてもOK
なんとなく皆さん「実績(ランクイン経験とか再生数とか)」や「フォロワー数」の多いメジャーボカロPでないと企画に人が集まらないというイメージかもしれませんが、我々マイナーボカロPでも「フォロワー数が200人だけど、200人全員とリプしたことある」って人なら、たぶん企画に人は集まります。私の場合はそれが200〜300人で、その中には歌い手さんや歌好きのボカロPさんが50〜100人はいるので、そのうち1〜2%が参加してくれたら0名にはならずに済む計算でした
結果的には、参加してくれたお友だちが5人ぐらい。その中の1人が周囲の歌い手さんを直接勧誘してくださったので、さらに5人ぐらいの参加者が加わりました。これは流石にラッキーすぎでしたが、それがなくても5人は集まっていました
◇企画は募集要項づくりが8割!
さて、いよいよ企画の話ですが、公式サイトを作った大がかりなイベントをやるんでない限り、企画作業の8割は募集要項づくりです
募集要項さえよければ上手くいくというほど甘くもないんですけど、募集要項でミスると企画は高確率でしくじります。以下、つまずきがちな地雷のラインナップです(※Mix企画での例です)
告知から開催までの期間が短すぎて、レコーディングにあてる時間がなく、参加者が集まらない
メジャーなイベントとかぶっていて、かつ、重複参加ができないから、参加者が集まらない
疑問点の残る募集要項だから参加者が集まらない、もしくは逆に問い合わせDMが殺到して、主催者が忙殺される
応募過多もしくはエグめの修正要望により永遠にMixすることになり、主催者が忙殺される
どうすればいいかわからないような音源が届いて途方に暮れる、もしくはご本人と揉める
◇ちょうどいい募集要項のつくりかた
▼参加者の生活を想像してスケジュールを設定する
今回は、募集から音源提出までを「10日間」という土日を2回挟む期間設定にしました。これは一般的にはかなり短いです。ただ、対象が20〜30秒の短い曲なので練習期間はそんなにいらないですし、土日が2回あれば1日ぐらい収録時間を確保できる歌い手さんが多いと思ったからです
逆に、あんまりたくさん集まっても対応しきれないから早めに〆切っちゃいたいというのもありました。というのも、へたに2ヶ月とか期間をとって、30曲とか集まって、最後の方に「レコーディングスタジオを予約して収録しました!」みたいな人がきちゃったら断るのめちゃくちゃ気まずくないですか?!
というわけで、「ガチで準備するには短いけど、勢いで録って出しならできる」ぐらいの期間が今回のベストと判断しました。この辺は、皆さんのやりたい企画によって正解が違うと思いますが、参加者の生活・時間確保・行動心理を考えてスケジュールに落とし込むというテクニックはけっこう使えると思います
▼参加者が心配しそうなことを想像して書く
フォロー&フォロワーさん限定企画なのか、費用の有無、スマホ録音の可否、データフォーマット、投稿タイミング、投稿可能プラットフォーム、参加者に渡すのは「音声データ(wav)」と「動画(mp4)」のどちらか、Mixが気に入らない場合も投稿義務があるのか、応募すれば必ずMixしてもらえるのか、あたりがわかるように書きました。要は自分が歌い手として投稿する時に気になることはひととおり書いています
▼自分を守るためのルールを想像して書く
募集要項には「あえて書かない」というテクニックも存在します。たとえば、修正は「何回まで」と書くとその回数までは対応しないといけない感じになる気がして、記載を避けました。また、私はMixスキルがないゆえにそもそもたいした修正ができません。これについては、ウデがないことを明示しておくことで、対応不能な修正リクエストが来た際に断りやすいように予防線を張りました(魔法みたいなMixを期待されても、応えられないので)
また、音源がひどすぎる(路上で録って車の音がすごいとか、正解の音符がひとつもないぐらいに外しまくってるとか)のは、最悪、応募過多による抽選落ちを理由に断れるようにしておきました。なので、これもあえて書いていません
なお、抽選がフェアなランダムなのか恣意的なものなのかについてはこのツイートでは明示していないのですが、基本的には「つきあいのある人優先」と明示した方がいいし、そのスタンスでした。理由のひとつは、めちゃくちゃ応募があったら仲のいいFFさんを優先したいと思っていたこと。もうひとつは、もしトラブルが起こるとしたら「フォロー&フォロワー外から飛び入りで来る人」や「ふだんの交流の薄い人」である確率が高いと思ったからです。なので、もしそういう人が来ちゃったときに「純粋な抽選」じゃない方がお断りしやすいんですよね
ここまで説明してから再度さきほどの私の募集要項を見ると、計算高いクソはちゅう類みたいですね。正解です!笑
ちなみに、実際には修正要望はゼロでしたし、音源は全て問題なくMixできる範囲のものでした。修正要望がゼロだったのはたぶん無償だから気を使ってくれたんだと思います笑 音源は、ふつうにみんな上手かったですね。録音環境による多少のノイズや反響とか、10トラック以上あってビビったりとか、ほとんど全部セリフになってて笑ったりとかはしましたけど、Mixする分には大丈夫でした
また、FF外からのエントリーが数人いたのですが、大半がご紹介だったのもあってやり取りはとてもスムーズでした(ちなみに、そっこーでフォローバックすることにより「FFさん」という扱いで参加対象にしました。歴は不問、ですからね!笑)
参加してくださった方の歌みたをまとめたマイリスがあるので、よかったら聴いてみてください(ニコニコ以外に投稿した方もいるので、全員を網羅はできていません)
◇大イベントはTwiPla、小イベントは画像ポスト
募集要項ができたら、次はアナウンスです。X(Twitter)は流れが早いので、1回ポストしたぐらいではさほど多くの目に止まりません。また、参加者には見返してもらう必要があります
そのため、参加者が20~30人を超えるような大規模イベントにしたいのであれば、TwiPlaを使うといいです(Web検索でヒットしやすいのがメリット)。その時に「最低○○人集まったらやります!」とするとエントリーする側も安心感があってGoodです
逆に、こぢんまりやりたい時は、スマホメモ等のテキストに募集要項を書いたものをスクショして、画像ポストするのがオススメです。私はこっちの方法を選びました
アナウンスのタイミングも重要で、大きな投稿イベントの最中や前後は避けて、タイムライン上に目立った話題がない時期の夜がいいです。あとは、翌朝のおはついで「昨日、企画のポストをしました」ってやると告知効果が高まります
◇あとはやるだけ
ここまでやれば、あとは実行するだけです。お友だち中心の場合、参加表明した人のドタキャン率は低いので、エントリーさえしてもらえればわりと実現します
◇番外編「参加者0名が、どうしても怖い!」
企画を募集したのに参加者が0名、怖いですよね。「0名ならツイ消しします」ってポストも見かけます。これに関しては、正直「ダサいかもしれんが、実害はゼロだから、諦めろ。」が本音です
……が、できるだけそれを回避したいなら、対策はいくつかあります。最初に言った「リプライしあう関係の人をたくさん作っておく」のが真理なのですが、他にもいくつかあるので紹介しますね
①他の人の企画に参加しておく
誰かが何かしらのイベントを企画した際、参加してみましょう。参加者同士は関係値ができるので、自分が企画した際にも参加してくれたり拡散してくれたりするようになります。逆に言えば「他人の企画には1度も参加したことないけど、自分の企画をやりたい」って人は、0名リスクが高い状態での戦いになるので、メンタルに自信がある人以外は1回他人の企画に乗っかってみるといいと思います
②事前に参加者を用意しておく
DMとかで「今度こういう企画やるんだけど、乗らない?」と口説いておけば、0名はほぼ確実に回避できます。そういうのなしでサプライズの企画がぶわ〜っと拡散されて……というのを夢見る気持ちはわかります。別にそれを追い求めても全然いいです。ただ、確実に0名を回避したいなら、事前に参加者を集めたほうが鉄板です。メンタルと相談ですね
③「参加コスパが良く、参加方法のわかりやすい企画」にする
最終的にはこれにつきます。例えば「60分楽曲投稿祭」って企画は参加者の負担が大きいから0名になりやすいし、「無償でオリ曲作ります!」って企画なら歌い手さんのメリットが大きいからきっと人が集まります。当たり前ですが、参加ハードルが低くてメリットが大きいほど、参加者は増えます
あとは、募集要項のわかりやすさですね。例えば投稿の時刻とか、つけるタグとか、アップロード先はどこなのか、既存曲での参加はありなのか、他イベントとの重複参加はありなのか、参加表明は必須なのか等々、ちょっとでも疑問の湧くイベントには人が集まりにくいです。というのも、よっぽど企画に魅力があるかあなたと仲良しかでない限り、募集要項に疑問点があると「よくわかんないけど、わざわざ質問するほどでもないから、パス!」となってスルーされちゃうんですよね
なので、やっぱり募集要項が8割ですね
◇まとめ
というわけで、参加コスパの良い企画で、募集要項がわかりやすくて、SNS上にリプライをしあえるお友だちがそこそこいれば、実績や知名度のないマイナーボカロPでも企画はできると思います!
わりと楽しいですし、企画を通じて繋がった人とは仲間意識も高まります。普通にものを作ることに慣れてきた人は、やってみるのも面白いと思います
▼最後に宣伝
〆方がわからなくなったので、最後に私の最新曲を宣伝して終わります!笑 ここまで読んで「いいね、よく頑張った!」と思ってくれた人は、ぜひニコニコのいいねをお願いします(概要欄にオフボもありますよ)!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
それでは、引き続き「ボカロP Advent Calendar 2023 - Adventar」をお楽しみください
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