片手で扱うという事

定義づけの最後の項目が片手で取り扱うという事です。
これは2つの事を意味しておりまして、両手で扱うのがメインなタイプと、何かに固定してしまうタイプはもはや傘ではないという事です。

まず、傘はただでさえ手を使用して効率よく雨や太陽光から身を守る道具ですから、両手でコントロールしなくてはならないようでは話になりません。人間は両手をふさがれてしまうと色々なことに対処できなくなってしまう生物ですから、せめて片手だけでも開いている状態を維持するのがより良いです。

もちろん傘で身を守る相手が雨や太陽光線よりももっと凶悪な物でしたら両手を使って繊細にコントロールするのが正しいと言えるわけですが、現実には不快なものをコントールするだけですので、片手が最適です。

逆に両手をフリーにするために傘を体や頭に固定するのはどうかという考えの方もいらっしゃると思いますが、傘の携帯性、大きさを考えますと片手で角度をコントロールしないと遮蔽能力が生きてきません。

もちろん技術の進歩とともに頭の上にドローンのようなものが飛ぶ未来が出てくるのかも知れないのですが、現状は片手で取り扱う傘が淘汰されずに生き残ってきたという事であると思われます。

実はよく、傘はなんで進化しないのかという話が出るわけですが、現状が進化の果てであるという事なのだと思います。同時に定義から考えても傘はこの形にならざるを得ないという事でもあります。

以上を持ちまして傘の定義の話は終わります。
次回は傘の種類についての話をしていこうと思っておりますので、よろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?